厳密にはオルチャ渓谷エリアではありませんが、ピエンツァからは車でもバスでも20分のモンテプルチャーノは、お客様からもリクエストの多い村です。映画「トワイライト・サーガ、ニュームーン」の舞台でもあり、またワイン好きにはノービレワインでよく知られていますね。通常、ワイナリーというとブドウ畑に隣接するものですが、モンテプルチャーノの特徴は旧市街の中にあること。そしてそのワイナリーを開館時間なら無料で自由に見学ができるのが、このコントゥッチです。以前は他にも無料見学できるワイナリーがあったのですが、現在は予約・有料ツアーが多くなった中、とても貴重な存在です。
コントゥッチ家の歴史はなんと1008年から。1778年の記録には推定されるノービレワインの生みの親の1つに挙げられています。それもそのはず、いまあるセラーはモンテプルチャーノの一番高みにある中心の広場、グランデ広場にあるコントゥッチ宮よりさらに前、13世紀から存在しているとされています。3階にわたって大樽トノーがずらりと並びます。これらのほかにセメントやスティール製の熟成タンクがあり、ここで有名なノービレワインや、ロッソ・ディ・モンテプルチャーノ、ビアンコ・ディ・コンテッサ、ヴィンサントなどの銘柄が生まれます。
無料で開放しているセラーの一部には、電話など歴史を感じるいくつかのアイテムが展示もされていますが、もっとこの建物のことを知りたい、またしっかりとしたテイスティングをしたい方は、屋敷、セラー、庭、テイスティングのガイド付きツアーもあります(4名~、2時間、35€)。ちなみに現存の建物自体は1517年の建設で、当時名をはせた建築家、アントニオ・ダ・サンガッロの建設、宴の間のフレスコ画をはじめとした素晴らしい芸術品・調度品も鑑賞できます。
セラー見学が終わったら、ワイン購入希望の方は入り口近くのエノテカへ。購入前提での試飲は無料で行えます。スタッフの方もとても親切です!時期によっての開館時間は要問合せですが、ハイシーズンは毎日朝から19時くらいまで開いていることがほとんど。グランデ広場まで来たフラッと、ちょっとしたミュージアムに入るように立ち寄ってみてください。
私たちはオルチャ渓谷を電動自転車ツアー(E-BIKE)で周る時に寄りました!
11月半ば~1月6日までの週末+クリスマス前後の数日は、クリスマス市もたち、いろんなイベントが開催されていますよ。
モンテプルチャーノへはハイヤーで楽々、他のオルチャ渓谷の村などと組み合わせて訪問するのがおススメです。アレンジ可能、ハイヤー料金を節約したい方は最寄り駅のChiusiまで電車で行き、ピアンツァのドライバーを頼む、というのも一案です。
基本情報
Contucci
Via del Teatro 1, Montepulciano
Tel:+39-0578-757006
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飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
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