ギリシャの数ある島々の中でも、トルコに近い最東端にあり、攻防の歴史を繰り返してきた、ロードス島。そんなロードス島の最北端にあり、紀元前5世紀に建設されて以降、島の中心になっているのがロードスです。多くの方は、世界遺産にも指定されている旧市街を連想されると思いますが、旧にたいして近年広がった新市街の他、古代の遺構がのこる地区ものこっています。古・旧・新、時代も趣も違うこの3エリアを1日で周ってみました。
360度ぐるりと城壁に囲まれた「旧市街」
その外観からも分かるように、ロードスの旧市街は360度城壁に囲まれています。この旧市街は中世にここを治めていた騎士団によって建設されたもの。トルコの西側に面し、キリスト教、そして西洋世界の砦として、そして貿易の拠点としても有効だったこの地は、強固な防御が必要だったのでしょう。場所にっては城壁は2重、3重にもなっています。城壁の中に入るにはいくつか門がありますが、写真はアンボワーズ門。騎士団長の館のすぐ裏にあることもあり、立派な塔と幾重にも重なった壁に圧倒されます。
ロードスの一番の観光ポイントは、やはり騎士団長の館。騎士団の司令部と騎士団長の住まいを兼ねていたこの館は、14世紀に完成したもの。一見無骨に見える外観ですが、当時の要職であった騎士団長の館だけあって、石のモザイクやタペストリーなど、内部はなかなか豪華。
もう1つの見所は、考古学博物館。元々は騎士団の病院だった建物です。ロードス島で発掘された出土品が展示されており、目玉はアフロディーテ像だそうです。私たちはロードス島後にアテネにて考古学博物館に行く予定もあったので、ここはスルーしましたが、考古学に興味がある方はぜひ!
ロードスの面白い所は、その歴史の中でいろんな文化が入っているので、旧市街の中にたくさんのイスラムのモスク、またユダヤ教のシナゴーグもあります。残念ながらほとんどが閉まっており内部の見学ができなかったのですが、散策しているとこんな風に尖塔と低いドームが見えてきます。アテネでは食べなかったピタパンも、きっとイスラムの影響かな
そして歴史ある町での散策は、広場や路地歩きが楽しい!ギリシャではあちらこちらで見られるブーゲンビリアの鮮やかなピンクと、無骨な石の城壁・建物のコントラストがとても美しかったです。
ロードスは観光地でもあるので、見所近くの道はお土産屋さんや客引きのいるレストランがずらりと並んでおり、そういう雰囲気にちょっと萎えてきたら路地に人の少ない路地に入ってみて下さい。それまでの喧騒とはがらりと違う、落ち着いた雰囲気を味わうことができますよ。
オシャレなレストランやお店が並ぶ「新市街」
城壁の外を一歩出ると、そこは新市街。旧市街の観光客向けのお店や喧騒に疲れたら、新市街に行ってみましょう。もちろん観光客もいますが、いわゆる都会のエリアでロードスの若者もたくさん。歴史的な街並みやギリシャ料理にちょっと疲れてきたら、新市街でアメリカナイズなお店でちょっと気分を変えることもできますよ。
旧市街すぐ外のアレクサンドリア広場にはネオ・アゴラと言われるマーケットもあり、またマンドラキ港には並ぶ3つの風車が。そこから東側の城壁に沿って海沿いを歩いて、マリーナ門から旧市街に戻るのもおススメです(写真は更に南に下って城壁を撮影したものです)
朽ち果てた遺構に想いを馳せる「古代エリア」
新市街・旧市街からも少し離れているので、古代にあまり興味ない方は行くまでもないかもしれませんが・・・うちは長男が古代ギリシャ大好きなため、ちょっとはるばる古代エリアまで足を伸ばしました。上の写真は、スタジアムとオデオン(コンサートホール)、いずれも戦前のイタリア支配の時に跡地に再建されたものです。近くにはアポロの神殿の柱も数本残っています。
スタジアムから北に離れると、アテナの神殿跡地が。こちらは柱の基部だけが残っており、建物の大きさが分かる程度です。
旧市街だけさっと周るなら半日、古・旧・新エリアをゆっくり周るなら1日。使える時間や好みで、ロードス観光をお楽しみください★