私自身は決してワインに詳しくはないのですが、最近お気に入りのワインはこんなタイプ。見て分かりますか?どちらも白なのですが、左に比べて右が色が濃い、そう、オレンジがかってますよね?ワイン好きの方はすでに(きっと当たり前のように)ご存知かと思いますが、オレンジワインとも呼ばれるこの白ワイン、通常は行わない、行ってもかなり短い時間である「マセレーション」=皮とモストを一緒に浸しておく期間を、赤ワインのようにじっくり行っています。なので、色が濃く、そしてボディのある、コクのある、白なのに赤ワインに近い味わいになるそうです。
これはイタリア全土のことなのか?は分からないですが、赤ワインが主流なトスカーナでは、このオレンジワインはすごく増えていると感じます。この秋で10以上のワイナリーに行きましたが、ざくっとその半分は白を生産し、そのうちの確か3~箇所でオレンジワインを生産していました。スッキリとした白も好きだけれど、こっくりしたワインは飽きが来ず、どんなお料理にも合わせやすいので、個人的にはかなり気に入ってます。若いフルーティな赤よりもしっかりしているので、普通は軽いワインから、つまり白ワインから入るティスティングも、オレンジワインは若い赤の後に来てもおかしくないほど。
オレンジワインの潮流もですが、ワインの世界ってほんと深いし、どのワイナリーさんも研究に精を出していました。その中で面白いのが、テラコッタでの熟成。この6月の視察通訳で、テラコッタの産地・インプルネータで訪問したテラコッタ工房の1つがワイン用の大きなカメを作っていたので何となくは知っていたのですが、実際にワイナリーで使っているのを見たのは初めて!このワイナリーは試作段階でまだ製品には使ってないし、ワイン醸造家の方があまりノリ気でないらしいのですが、やはり、やってみない理由はない、とのこと。他に訪れたワイナリーでも、セラーの一角に見慣れない形や素材のものがあるので質問すると、「これは研究段階で・・・」ということがほとんど。こうして研究して、切磋琢磨して、世界中のワイン愛好家を魅了し続けているのだなあ・・・、と、素人ながらに関心してしまいました。
となるワイナリーの方が言ったように「立ち止まると成長はない」という言葉が響きました。それはワインに限らず、どこの世界にもきっと言えることですね。