イタリアならではの美味しいものの1つが、チーズ。日本ではチーズを食べることがなかった私ですが、イタリアでは各州で様々なチーズが作られており、私もいろんな乳から作られた、いろんなタイプのチーズを日々食べています。その中でも初めて食べた時に感激したものの1つが、このパルミジャーノ・レッジャーノ=日本ではパルメザンチーズ、と呼ばれているもの。イタリアチーズの王様、と呼ばれるのも納得のチーズなのですが、今回はその生産工房をAkaneさんのガイド付きで訪問することができました。
長いランチを終えた後に到着した工房。この大きな容器、床よりもさらに底が深く、1000リットルもの牛乳が入るそう。こんな膨大な量の牛乳から、できるパルミジャーノ・レッジャーノはたったの2つ!そして牛乳もただ乳をたくさん出すために人為的に操作された牛ではなく、しっかりと良質の牧草を食べて、自然に出てくる乳=栄養分がしっかりとある良質の乳だけを使用しているのです。この工房ではチーズという完成品になる前、いや、チーズを作り始める前からの材料づくり=牛の飼育、牧草の生産まで、つまり全てを一貫して行っています。
続いては、型に入れたチーズを塩水漬けにする工程です。これほど大きな塊のチーズがぷかぷか浮いているのは、塩水の塩の割合がとんでもないから!しかし、こういう状態だと浸かってない部分があるのでは・・・?と思った矢先!奥からローラーがやってきて、優しくチーズを転がしてゆく・・・こうして1時間に一回、ローラーを稼働させて塩水に浸かる部分を替え、均一に浸かるようになっているのです。そのチーズのコロコロ感が可愛くてたまりません!
そして、待ってましたの熟成庫は、ただただ、圧巻・・・!作業をしているおじさんは、浮いてくる脂肪分をブラッシング。ただただ置きっぱなしでなく、日々のメンテナンスが必要なのですね。それが一番若いもので12か月、一番熟成させたものだと48か月!4年もの期間続けるわけですから、それが値段に反映されるのも納得です。
こんな金鎚でコンコン叩いて、中の様子を確認するのも大事な作業の1つ。
写真では何度も見たことのあるこの風景ですが、実際に目の前で見ると、その迫力に圧倒されてしまいます。小市民な私は数を数えて製品の価格を掛けてみたのですが・・・この熟成庫にあるものだけで、おらが村では余裕で庭付き1軒家が買える価値に!そして最後は、お楽しみの試食と購入タイプ。説明を聞いてから食べると、なるほど!と納得して味わえます。そして賞を獲得した24か月熟成と、じっくりそのものをワインで楽しむ用の48か月熟成、そして生産者協会が出しているパルミッャーノ・レッジャーノチーズ型の粉チーズ入れを購入しました。ちなみにその晩、48か月のを少しだけ夕食に出したら・・・パルミジャーノ好きの長男に2秒くらいでほとんど食べられてしましました(涙)。めちゃ美味しいねんもん!っていうのはわかるけど、もっと味わってくれー!
生産工程を日本語ガイド付きで、そして試食、更にイタリアでも一般的なスーパーでは並ばない48か月の超熟成タイプが工房価格で購入できるという、イタリア食好きにはたまらない工房見学。体験してみたい方は、下記のAkaneさんFBページから直接お問い合わせください。もちろんおススメは、Akaneさんのバルサミコ酢醸造所の見学とWでの訪問。ただの高級食材ではない、ふかーいお話と味わいを楽しんでくださいね。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
いずれも読み放題に入っています!
