日本のイタリアンでストレスがたまること・・・パンが出てこない、あるいは少ない!!主食がご飯のせいか?パスタは炭水化物だからパンはいらない、という感覚なのか?しかし、パンには重要な役来があるのです・・・それは、残ったソースを残さずパンですくって美味しく食べること、を Scarpetta = スカルペッタ と言います。
もちろん、高級レストランでやるのはご法度かもしれません。しかし、イタリアの家庭ではもちろん、高級レストラン以外では皆普通にやっていること、どころか、それほどソースが美味しい!という意味で喜ばれることもあります。美味しいものを残さず食べる、そしてお皿洗いも楽!ってことでうちのマンマなんかは、ソースがついているフライパンにも手を伸ばして、ぬぉ~っと慣れた手つきでスカルペッタをしています。
イタリア全土でやるのか?語源の由来は?気になったので調べてみました。元々はイタリア南部で行われていたとのことですが、私の感覚では、今はおそらく全土でやっています。そして語源は諸説あるそうですが、その1つがScarpe=靴。お皿のソースをすくうパンの動きが、地面にすって歩いて土を掃く、靴に似ているから。他には、ソースを残さず最後まで食べることが貧しい人の行いだということで、欠乏を意味するScarsetta(私の日本の辞書ではScarsezza)の言葉からきている、という説もあります。
私的には、スカルぺッタは貧しいから残さずに食べるのではなく、食べ物を無駄にしない、美味しいものは全部食べる、人間のモラルにも本能にも叶った素晴らしい習慣だと思っています!イタリアではもちろん、日本でも!ぜひぜひ、美味しいソースはスカルペッタでキレイに全部味わってくださいね。