ルネサンスの巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチ。その苗字にもなっている、彼の出身地はトスカーナの小さな村・ヴィンチです。ヴィンチ村にも彼の発明品を展示した博物館や、実際に洗礼を受けた洗礼盤などがありますが、彼の生家はここにはありません。彼が生まれたのは、ヴィンチ村の旧市街から北北東に2キロほど離れたアンキアーノという場所。小高い山の途中にポツン、と建っています。
1427年から記録に残るこの家で、1452年4月15日、レオナルドは生まれました。その後、最後の所有者だったジョヴァンニ・ラジーニ伯爵からヴィンチ市に寄贈され、レオナルド生誕から500年後の1952年にミュージアムとしてオープンします。2つに分かれた建物、向かっての右の建物にはチケットオフィス&ブックショップと「最後の晩餐」スクリーンプレイ、一方、母屋である左側がメインミュージアムとなっています。
入ってすぐ、暖炉のある大きな部屋には、レオナルドの生涯年表、レオナルドの家族とこの家の歴史などがパネルで説明されています。パネルにはフィレンツェ共和国の記録文書の写真も。この部屋の扉を背にして右には、レオナルドが生涯に辿った都市の行程の地図など:1519年に生涯を閉じた、フランスのアンボワーズまでが記されています。
一番の見所は、逆側、入口の部屋を入って左側の部屋。ここでは年老いたレオナルドが自身の生涯を語る3Dビデオが視聴できます。正面の縦長のスクリーンにはとてもリアルなレオナルドが現れ、左右の壁には話に対応した彼の作品やゆかりの場所:ヴィンチ、フィレンツェ、ミラノなどが投影され、とても見ごたえあり。英語とイタリア語が交互に約25分おきに上映されますので、まずはここで見たい言語の次回上映がいつあるかチェックしてから、他の部屋の見学をすると良いでしょう。
また、チケットオフィスの左側には面白いコーナーが。レオナルドの現存する唯一の壁画「最後の晩餐」の1:2の縮尺で投射されているのですが、指定の位置から指定のジェスチャーをすると画像が拡大し、その細部が見られるようになっているのです。ダンナがトライしましたが、ちょっとコツがいるようで(苦笑)、あまり思ったように動かせなかったのですが、そんな方は、部屋の端にあるタッチスクリーンで操作するだけで、同様のことができるようになっています。
ヴィンチ村は電車とバスで比較的簡単に行けますが、この生家を訪問したい方は車で来ることをおススメします。徒歩では上りで約30分・帰りは約20分、オリーブオイルに囲まれた道を行くので見晴らしは良いですが、特に行きが辛そう~健脚派の方はトライしても良いかも。ツーリストインフォメーションで送迎(有料)をお願いできるようですので、当日決めたい方はまずツーリストインフォで情報を聞いてみて下さいね。
※ボッカチオの生家があるチェルタルド+ヴィンチのアテンド付き1日ツアーはこちら(レオナルドの生家は含んでいませんが、徒歩あるいは現地でハイヤー手配の場合、時間延長で追加することは可能です)。
※フィレンツェからハイヤーを手配されたい場合は、こちらからお問合せ下さい。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
La casa natale di Leonardo
Via di Anchiano Loc.Anchiano, Vinci(FI)
+39-0571-933285
毎日営業、3月~10月:10.00 – 19.00、11月~2月:10.00 –17.00
クリスマスと元旦は15.00 –17.00