イタリア好きでなくても歴史や美術に興味がなくても、誰もが知っているルネサンスの天才・レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼の生まれ故郷が、このヴィンチです。フィレンツェから電車とバスで1時間ちょっとのうえ、トスカーナの田舎風景も楽しめるので、フィレンツェからの日帰りトリップにもぴったりの村です。村のテラスでは、黄金比率で知られる「ウィトルウィウス的人体図」のモニュメントが迎えてくれますよ。
一番の見所は、やはりレオナルド博物館。1953年にIBM社がレオナルドの発明をモデル化したものをヴィンチ市に寄付したのが、ミュージアムの発端となったそうです。展示室は一階だけですが、所狭しと レオナルドのデッサンとそれを忠実に再現したモデル があります。レオナルドの発明品は本当に多岐にわたり、 機織から時計まで。美術だけでもすごいのに、その頭はどうなってるのか?あまりの天才ゆえ当時は変わり者だったかもしれませんね(笑)
同じチケットで、グイーディ家での展示室とその塔とパノラマテラスの入場もできます。こちらの展示室には、レオナルドのデッサンとそれを元に製作したモデルが60ほど。戦車や運河システム、さらに鳥の飛ぶ仕組みの研究や目の研究、さらには潜水服服と、こんなものまで!!と驚いてしまうものがいっぱい。美しい田園風景、村の様子が見える塔に上ることもお忘れなく!(塔は11月~3月までクローズのようです)
2019年より、博物館と2キロ離れたレオナルドの生家など4施設が共通パスとなりました。また、旧市街のチケット売り場も、博物館入口でなく旧市街下に新しくオープンしたので要注意。塔の下まで行って、下って上ってするのは結構辛かったです(苦笑)。博物館の開館時間やチケットについてはこちらを参照下さい。ここは観光案内所も兼ねているので、地図をもらったり情報をもらったりもできますよ。
もう1つの見どころは、塔の上からも、また村の全景を見た時でも、ひときわ大きく鐘楼が見える、サンタ・クローチェ教会。
入って右側には1952年にレオナルド生誕500年記念の一環として作られた洗礼堂が。ここにある洗礼盤は、1452年4月16日、実際にレオナルドも洗礼を受けたもの!教会のオリジナルは1200年代ですが、現在見える姿は1925年から35年に行われた大規模な修復のものです。
ヴィンチ観光のメインはやっぱりミュージアムですが、自然と調和した村もとても可愛らしいです。レオナルドの生家はここから2キロほど離れたアンキーノという集落にあります。現在はトレッキングコースも整備され、行きは30分くらい、帰りは20分くらい?健脚派の方、トスカーナの自然を満喫したい方はぜひチャレンジして下さい。
フィレンツェ近郊(当時はフィエンツェ共和国)にはヴィンチの他、 中世・ルネサンスの重要人物の故郷が点在しています。ボッカチオの故郷・チェルタルド、ピエロ・デッラ・フランチェスカのサンセポルクロ、ジョットのヴィッキオ、マザッチョのサン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノなど・・・イタリア芸術ファンの方はもちろん、小さな村訪問としてそれらを訪ね歩くのも良いですね。公共交通機関だけで行けますが、自分たちだけでは不安な方は、チェルタルドと組み合わせた通訳アテンド付き1日ツアーをご利用ください。
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基本情報
【観光協会】
Pro Loco Vinci
【行き方】
フィレンツェから直通電車で約30分、エンポリ下車。電車の乗り方などについては こちらをご覧ください。エンポリ駅前斜め前にあるバスターミナルより、+Bus の49番のバスで直通約25分。切符は駅構内のタバッキかターミナル横のチケットカウンターで買えますが、往復買っておくと便利です。時刻表はこちらのページから49を選んでクリック➡日付の部分をクリックすればカレンダーが出てくるので、調べたい日をクリック➡Andata(エンポリ発の行き)&Ritorno(エンポリ行きの帰り)で時刻をチェック。ヴィンチ旧市街で降りるバスは旧市街すぐ下のGiovanni XXIII 21(VCN128)か旧市街脇のG.Rossa – Bv. M.Albano (Vnc136)。49番の全てのバスがヴィンチに行かないので要注意!そしエンポリ駅方向へ乗るバス停は、Giovanni XXIII 21(VCN128)で降りた方はその向かいのGiovanni XXIII 27(VCN130)か旧市街脇のMontalbano 11(Vnc134)です~下記の地図を拡大して確認して下さい。バスの乗り方などについては こちらを参照に。