フィレンツェ県から車で1時間ほど、フィレンツェとアレッツォの間・アルノ渓谷にあるのが、このロ―ロ・チュッフェンナ。山に囲まれた自然の中に、時計のあるピンクの塔が見えてきます。「イタリアの美しい村」にも選ばれており、昔の良き小さな村のたたずまいが残っていながらも、ほど良く市民や訪問者の活気もあって散策が楽しい村。おススメは旧市街の中心、ジャコモ・マッテオッティ広場にあるツーリストインフォメーションで地図をもらい、そこに記されている旧市街散策ルートに従って歩いてみること。もちろん、気になる路地などを見つけたら寄り道もOK、グロピナのサン・ピエトロ教会など遠目の場所は車で行くなど、アレンジしながら行ってみましょう!
ツーリスト・インフォメーションを背に右側には、細い渓流・チュッフェンナ川にかかる長い橋があります。そこから、ロ―ロ・チュッフェンナの有名なものを眺めてみましょう・・・トスカーナでまだ使用できる(!)一番古い水車、なんと1100年頃からあるもの=900年!!現在も、この地方の特産物である栗を挽くのに使用されているそうです(他の観光サイトを見ると、室内の写真があったので、この中にあるのかと思われます)
そしてこの橋の向こう側にあるのが、「ローマ時代の橋」。そう呼ばれてはいますが、古代ローマの橋ではなく中世に再建設されたものとされています。幅も狭くて壁の高さが低いので、次男は渡るの怖がってましたが、もちろん渡ってもビクともしません(笑)安心してお渡りください!
ローマ橋を渡って右へ曲がり、アーチを抜けると可愛らしい広場が。洗濯物もはためいていて思いっきり居住空間なのですが、美しい町は住む人の美意識なのか、玄関や窓周りなども花や雑貨で飾られていたり、ベンチが置いてあっていくらでも写真を撮りたくなってしまいます。
そこからは地図のルートにあるはずの道がない!?唯一ここか?と考えられそうな階段(見た目は建物の玄関に入るような階段)を上ると・・・ありました、こんな路地が!こんな迷路のような空間を抜けて散策を続けます・・・ここを抜けると小さな広場、そこからはピンクの塔へ続いている道に出ます。塔の方へ行かず、その道を渡って階段を上るとサンタ・マリア・アッスンタ教会にでます。
ご覧のように入口は教会の側面。祭壇側もファサート側も現在は建物がくっついていて見ることができません。というのも、元々はこの辺りを治めていたグイード家のプライベート礼拝堂だったもので、そこから1275年に中世に拡張して城壁の2つの塔とも一体化したそう。教会も町の歴史によって変貌していくのも面白いですね。
こうした散策はだいたい1時間くらい。近代美術に興味ある方は、この村出身のアーチスト、ヴェントゥリーノ・ヴェントゥーリの博物館へもどうぞ。公共機関で来られた場合、グロピナのサン・ピエトロ教会までは徒歩で20分くらい。坂道を行くのでやや疲れるとは思いますが、真夏以外は徒歩でも行けくない距離です。また、メインの橋のたもとに飲める公共水道がありますので、そこで水分補給をどうぞ!
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【観光協会】
Ufficio Turistico Loro Ciuffenna
【行き方】
フィレンツェから直通電車で約30分~55分、サン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノ下車。バスMIV10番で直通30分。あるいはアレッツォ駅からLAP109番で直通1時間。公共交通機関だけで行くならサン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノと合わせて、ハイヤーでは周辺のポッピ、断崖絶壁のバルツェなどと組み合わせて周るのがおススメです。
バスMIV10番の時刻表や路線図はこちら
バスLAP109番の時刻表や路線図はこちら
「Download line timetable and map」をクリックすると時刻表がダウンロードできます。
電車の乗り方などについてはこちら、
バスの乗り方などについてはこちらを参照ください。
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
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