「Arte Povera = 貧しい芸術」ってご存知ですか?Wikipediaによると・・・
アルテ・ポーヴェラは、イタリア人の美術評論家、キュレーターであるジェルマーノ・チェラントが1967年に企画した「アルテ・ポーヴェラ、Im空間」展において命名された、1960年代後半のイタリアの先端的な美術運動。・・・絵具やキャンバス、粘土やブロンズなどの、伝統的な美術の画材を放棄して、生の工業的な素材や自然の石や木などを、あまり加工せずに用いる傾向がみられる。
私は美術運動の名前だとは知らず、てっきりトスカーナの昔ながらのインテリアスタイルのことだと思っていました。とはいえ、それも間違いでなく、アルテ・ポーヴェラという名前のトスカーナ風カントリースタイルの家家具屋さんもあり、実際、ピエンツァのアグリツーリズモで内装の話をした時も、「アルテ・ポーヴェラだね」、とラウラも言っていました。上記のWikiの記述と同じで、自然の石や木などをあまり加工せずに用いたものが多いのです。
今回はフルアテンドだったので、ピエンツァのアグリツーリズモに私も初めて「宿泊」しました!こうして見ると、すんごいオッサレーな感じがするんだけど、よくよく見ると・・・
うちのばーちゃん家の暖炉周りと、ほぼ同じオブジェだし(笑)
昔から代々使われてきた家具は、今使う人にもなじむ、懐かしい気分になるものばかり。大量生産の既製品にはない味わいです。
そして、このベッドサイドの家具が、まさにばーちゃん家や親戚のおばさん家と同じ!!トップが木製でなく、石なのです。そしてその上には、レース編みの小さなクロス・・・これ、昔はばーちゃんも、ばーちゃん村のおばさんたちも、皆庭先のいすに座って延々と編んでいた姿を思い出します。マンマも一式作ってもらっていたので、昔は山の女性のお嫁入り道具だったのかもしれません。太い糸から細かいものまで・・・TOP写真はばーちゃん作のテーブルクロスで、真ん中には透かしの入った刺繍、縁は全て繊細なレース編みになっています。私も数点ばーちゃんにもらったもの、勿体なくて使えていない・・・使ってなんぼの、ばーちゃん手作りの一品。パスタ作りは受け継げても、これは難しいですが、使うことで受け継いでいきたいと思います。
ピエンツァのアグリツーリズモだけでなく、おらが村の休暇の家のダブルルームも、「アルテ・ポーヴェラ」のインテリアです。