フィレンツェ滞在中に日帰りで、おらが村まで料理教室をしに来ていただきました!
酷暑の中だったので比較的涼しく、特に料理教室を行うダニエーラ宅は森に囲まれた丘の上、見晴らしも空気も最高。フィレンツェから1時間ほどで別世界です。
特にご希望がなければ詰め物パスタ2種を一緒に作るのですが、別のものが良ければできるだけご希望に沿うようにメニューを決めてゆきます。今回のご希望はニョッキとティラミス! せっかくなので詰め物パスタも1つということで、リコッタチーズとほうれん草のラビオリも一緒に作りました。
時間のロスがないよう、ダニエーラが決めてくれた行程に沿って早速作業開始です。
まずは直前にダニエーラが茹でてくれたジャガイモの皮むきとマッシュから。ニョッキのじゃがいもは新じゃがでなく古めのじゃがいもを使うのがポイントです。ダニエーラ宅は兼業農家でもあるので、じゃがいもはもちろん自家製!
そしてパスタの生地をこねて寝かせている間に、詰め物になるリコッタチーズとほうれん草とリコッタチーズを混ぜます。リコッタは羊乳製なので濃厚な味わい! そのまま味わって、更にほうれん草・塩・ナツメグで味を整えた後にさらに味見・・・「このままでも十分美味しい!」「ボウルを抱えて食べたい!」というのはいつも頂くお言葉です。これがパスタをまとい、ソースと絡めるとどうなるかは、後のお楽しみ!
そしてたってのご希望だったティラミスを。
卵も自家製のため、またお客様相手なので、サルモネラ菌のリスクを避けるために生の卵白は使わずに生クリームを使う新レシピ。市販の卵なら卵の表面を殺菌していますし、日本の卵は生で食べるので、クラッシックでもっと簡単なレシピでも問題ないでしょう・・・ということで、生クリームを使わないクラッシックなレシピもメモします。最後はエスプレッソに浸したクッキー(イタリアではサヴォイアルドかパページを使います)、マスカルポーネクリームを重ねて、出来上がり!
最後はパスタ生地にリコッタチーズ・ほうれん草の具を詰めてラビオリづくり。最後に余った生地で応用のトルテッリ―ニの包み方や、タリアテッレの作り方も教えてもらいました。パスタの生地の作り方さえ覚えてしまえば、バリエーションはいくらでもできるので、おうちパスタの幅が広がります。
自家製エルダーフラワーの飲み物でまず乾杯した後、ダニエーラはキッチンへ・・・厨房は業務用か!とツッコみたくなるほどの機器や大きなお鍋がごろごろと。好きなものと必要なものに囲まれたダニエーラのお城です。
食事にはダニエーラの3人のお子さんたちも一緒なのですが、成人になってもこうして日本人のお客様と食卓を囲んでくれるのが嬉しいです。クルミの木と建物で日陰になった外のテラスはとても気持ちよく、そして「美味しい!レストランで食べたものよりも断然美味しいです!」と心もお腹も満たされます。
2種のプリモを食べた後は、家で飼っているヤギのお乳でご主人のフランチェスコが作ったチーズを。庭のくるみが入った熟成タイプとフレッシュタイプ、そしてダニエーラ作の赤玉ねぎとアプリコットのジャム2種と地元産のはちみつを添えて、いろいろ食べ比べです。もう1つはフレッシュタイプと梨スライスのオーブン焼き。こちらではチーズと果物の組み合わせが多いのですが、オーブンで焼くタイプは私も初めて食べました。チーズの塩気も梨の甘みもグンと増し、味わい深くてワインも進んでしまいます。そして〆はもちろんティラミス! 自家製のヴィンサントとともに頂きます。
こうして朝10時~夕方16時までの6時間、フィレンツェ観光とはまた違う、トスカーナの田舎での美味しい1日を過ごしていただきました。今回は夏休みでランチ対応できましたが、通常は平日夜の開催になります。フィレンツェから日帰りで週末の昼の料理教室も受けてもらえる場合もありますので、ご希望の方はお早めにお問い合わせくださいませ。
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
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