昔この町のファッションメーカーに通訳で行ったことがあるから名前は知ってたものの、そうでなければ、そう名前を聞くこともない、もちろん行くこともないであろう場所でした。そこに行くことになったのは、トスカーナ自由自在チャンネル8月のメインライブ地がチェルタルドで、初めての打ち合わせの時間が午後遅めだったため、時間をつぶす場所を探していたから・・・
前日の晩まで迷った末、ま、何もないと思うけどええか!と思って行ったら、予想よりは見るところもあったという(笑)。特に下調べはしていなかったのですが、駅から出てすぐ左に観光案内所があり、見どころやその時間に開いている教会を教えてもらったのでした。
そのうちで駅から近い方、聖ヴェルディアーナ教会(Santuario di Santa Verdiana)へ行ってみました。最初に行って、一番ここが良かった徒歩思えるほど、心が洗われるような空間…まさにサンクチュアリ。
その名の通り、聖女のヴェルディアーナが34年間も俗世から隔離して生活をしていた場所。彼女が亡くなった1242年の数十年後に建てられたと言うのですから、もう800年ほど前の建物なのに、保存状態もとても良いです。
お昼で閉まってしまうと嫌なので、そのまま坂を上り、もう1つの旧市街の一番上にある教会へ。地図で見る最短コースの路地が分からず、結局ウロウロしながら迂回の分かりやすい道から行くことに。
いわゆる可愛らしい小さな村というより、やや退廃感のある素朴な日常生活が垣間見える住まいばかりです。
そしてやっとの事で着いたのは、聖イッポーリト・ビアージョ教会。もともとは1195年の建設なのですがバロック様式にいちど改築され、1936年の修復の際にオリジナルの姿に戻されました。なので、すごく新しい感じ…。ここはぶっちゃけ教会というよりも、旧市街を見下ろすパノラマ目的なら来ても良いと思います。しかし、なんだこのオオカミ?のインスタレーションは…?
最短コースは帰り道では分かりやすく、教会前の糸杉の道を下りてゆくだけ。道なりに下って行くと、旧市街中間にあるポポロ広場にでます。下から教会へ最短で行きたい場合は、市役所を左に見て、右前に見える坂道を直進したらOK。
そのままフェッルッチョ通りを下って行くと、時計のある門が…ここには、豚!?
そこからベノッツォ・ゴッツォリ博物館に行って、この動物のインスタレーションが何か分かりました。「分散するアート」という屋外のギャラリー企画、博物館の前には熊、市民劇場にはサイ!
ベノッツォ・ゴッツォリ博物館は開館日時が限定されているので今回は見れず。フィレンツェ、リッカルディ宮殿の東方三賢士のフレスコ画で有名な芸術家ですが、フィレンツェのあとはこのエリアで活動し、カステルフィオレンティーノやチェルタルドに作品が残っています。
こんな風に、何もないと思っていたのに意外と見るものがあったカステルフィオレンティーノ。わざわざ来るほどではないと思いますが、鉄道のフィレンツェーシエナ線にありますので、この路線に乗る機会があればふらっと途中下車してみて下さい。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【行き方】
フィレンツェ⇔シエナの鉄道路線 にあり、フィレンツェからは直通電車またはエンポリ乗り換えで約1時間、シエナからは直通電車で約45分なので、この2都市間の移動中に寄るのもいいですね。電車の乗り方については こちらをご覧ください。1駅シエナ寄りにはチェルタルド、また直通バスで約30分で「イタリアの最も美しい村」にも加盟しているモンタイオーネにも行けます(行ってきたので、近々更新します!)バスの乗り方については こちら をご覧ください。
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
いずれも読み放題に入っています!