イタリアと聞いて連想されるものの1つに「ファッション」があります。そこからイメージされるものはミラノだったり、プラダやグッチ、というブランドかもしれませんね。私もファッション業界でほぼ専業の通訳をしていたころは、ミラノの展示会に年2回行ったものですが、ミラノの展示会は女性ファッションが中心。では男性ファッションの中心と言うと、フィレンツェなのです。世界中の男性ファッション業界関係者が集まるのが、毎年1月と6月に開かれる展示会「ピッティ・ウォーモ」。今回、友人の同伴者が来られなくなったこともあり、その代わりに初めてピッティ・ウォーモに潜入してきたので、レポートしたいと思います!
会場は駅からもほど近い展示会スペースのフォルテッツァ・ダ・バッソ。なのにどうして「ピッティ」という名がついているのでしょう・・・?この長年の疑問に答えてくれたのが、今やフィレンツェを代表するインフルエンサー、Wikipedro。
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遡ること1951年、当時ファッションと言えばパリ、という風潮の中、フィレンツェの事業家ジョヴァンニ・バッティスタ・ジョルジーニはフィレンツェはそれに値する力を持っている、と、イタリアで初のファッションショーを行ったのです。フィレンツェが誇る職人たちが作った作品は世界を驚かせ、最初はトッレジャーニ庭園で、それからグランデ・ホテル、その後、30年に渡ってピッティ宮殿の白の間で開催されたそう。その歴史から今、この展示会の名前となっている、という訳です。ピッティ・ウォーモの第一回目は1972年の9月、まさに私が生まれた直後(笑)
私が行ったのは午前中で人は少な目だったと思いますが、やはりそこは別世界・・・普段はイタリア=イケオジ、と日本の皆さんが錯覚してるような人ばっかりじゃないですよー!と声高に言う私ですが、やはり世界最大級のメンズファッションの展示会ですから、ブースのスタッフはもちろん、オシャレな男性ばかり。上の写真みたいに、ファッションメディア用?に派手な服装で来て撮影されまくってる人もあちらこちらにいます。そしてスノッブ、とまではいかなくとも、ファッション業界独特の空気がムンムンで、私は少し気後れしてしまいました💦
どこまで撮影OKか分からなかったので(まぁこの時代ですから、皆写真撮ってますけど)雰囲気が分かる写真をいくつか。写真もそうですが、各ブースは私のような冷やかしは近寄りがたく、商売目的で出店してるから当たり前ですが、入ったら話しかけられるし(しかも英語で、まぁアジア人の顔してるから当然ですけど)、なんならコードをスキャンされて入場証拠が残る=顧客リストに入ってニュースレターが送られるそうです。いやはや、私がレディース展示会に行っていた10年近く前とは変わったものです。
私は作品そのものよりも、展示ブースの仕様とか展示方法に目が行きました。写真上のジャングル状態のブースとか、下の洗濯機に靴山積みとか。そしてPeople of Shibuyaというイタリア・ブレーシャの会社は日本を意識した障子や禅庭のブースだったり。そんな写真はギャラリーをご覧ください。
ちなみに日本メーカーの出展も多く、日本の複数メーカーが1つのブースで出店していたJ∞があったり、やはりついつい目がいっちゃいます。パビリオンも大中小いろいろあり、大手は小パビリオンを独占していたり、今回は北欧メーカーが1つのパビリオンに集合していたり、そして言語はイタリア語・英語はもちろん、フランス語や何語か分からない言語まで、まさにインターナショナルな展示会だと実感しました。当然ながら展示会自体は業界人やメディアのみ、入場パスは有料なので観光客は入れませんが、会場近くはもちろん、開催中は業界関係者が旧市街にウロウロしていますので、オッサレーな雰囲気を楽しめますよ。問題は、ピッティ開催中(1月・6月半ば)はフィレンツェの宿泊施設の価格が爆上がりすることくらいでしょうか💦
ギャラリー(クリックすると拡大します)
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
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