TVドラマ「マメ―リ、イタリアを夢見た青年」

DOC (現在3が放送中!)ロリータ (もうすぐ3がスタート!)どの現代ドラマはさておき、歴史好きの私にググっと刺さったドラマがこちら、「マメ―リ、イタリアを夢見た青年」です。マメ―リという名はイアリアでは誰でも知っている・・・なぜならイタリア国歌の別称が「マメ―リの賛歌」、つまり国歌の作詞者の名前だから。タタタン♪ タタタン♪ タタタタタタン♪ と軽快に始まり、クライマックスにしたがって盛り上がり、最後はSIIII!!と締めくくるその国歌は、オリンピックやワールドカップなどスポーツの場では特に「士気が高まる」「ノリがいい」と人気がありますね。

ただの国歌と言えばそうなのですが、イタリア人が大好きなこの国歌には理由があります。それは西ローマ帝国崩壊後はあらゆる他国や民族に侵攻され、バラバラの小国家で成り立っていたイタリアを統一に導いたリソルジメント=イタリア統一運動のさなかにできた愛国者たちの歌だから。ドラマではマメ―リを主人公として外国支配下での統一運動の歴史を描き、家族の仕組んだ政略結婚を拒んだマメ―リの恋人の死やニーノなどジェノヴァから共に活動に参加した仲間との友情、「イタリア統一の三傑」である革命家マッツィーニ、そして軍事家リバルディ・・・歴史好き、イタリア歴史の中でも好きな時代を描いたドラマであることから、最後は泣きながら鑑賞してしまいました。

ジェノヴァの統一運動に携わる中で1847年、まだ19歳のマメ―リが作詞した「イタリア人の賛歌」は、各地に広まって統一運動家たちに勇気を与えます。その後、ジェノヴァの仲間とともにオーストリアに反攻したミラノに向かう途中、オーストリア派のイタリア人に騙されますが、なんとか逃げ切った後にローマ共和国をたてた活動家たちに合流するマメ―リ。最後は1849年のローマ包囲で、ガリバルディ軍の一員としてジャニーコロの丘のヴィッラでフランス軍と戦う中で左足を負傷、病院に運ばれますが足は壊疽し、切断して命を救おうとするも、感染症にて1849年7月6日に21歳の若さでこの世を去ることに・・・イタリア統一は1861年になされますが、それはサヴォイア家による王国政体。彼らが夢見たイタリア共和国はマメ―リの死から約100年後、1946年まで待たねばならないのでした。

そういった歴史の中で生まれたこのマメ―リの賛歌。今いちどで聞いてみると、イタリア統一に向けて活動し命を落としたり牢獄に入れられた数多くの人々、そしてマメ―リの熱い想いにひしがれ、自然と涙がでてきそうになります・・・皆さんもイタリア国歌を聞くことがあれば、その歴史背景に思いを寄せてみてください・・・L’ITALIA CHIAMO’ SIII!!!!

VNPなどを使ってイタリア国営放送のRAIオンデマンド放送が見られる方は、下記をクリックしてぜひドラマもどうぞ。
Mameli – Il ragazzo che sognò l’Italia

愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!

人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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