私がフィレンツェに来た2001年は全ての教会が無料でしたが、今はサンタ・マリア・ノヴェッラ教会も、サン・ロレンツォ教会も、サンタ・クローチェ教会も、全て有料となりました(住民は無料)。しかし、無料でも素晴らしい美術作品が見られる教会がいくつか残っており、そのうちの1つ、オンニッサンティ教会へ仕事前に寄ってきました。
というのも、あの名画が見られるのは、月曜と土曜の午前中だけだから。何気に今回初めて見た、ギルランダイオの「最後の晩餐」。ミラノのレオナルド・ダ・ヴィンチが一番有名な、あのユダがキリストを欺くシーンです。
中に入るとすぐ、若い女の子2人が寄ってきて「学校の実習なんですが、ガイドさせてもらって良いですか?」
もちろんーーーー!ってことで、シーンの説明や、描かれているサクランボや鳥などの意味を教えてもらいましたよ。また、ここは食堂だったので、修道僧たちが食事の際、左上にある説教壇では係の修道士が聖書を朗読していたそうです。同じ食堂内に、この作品の下絵となるシノーピアや、食事前に手を洗う所?なんかも見られます。
この食堂は、教会の隣にある扉から入った中庭、左奥から入ります。
もちろん、この後は教会にもしっかり入って、他の美術作品もしっかり鑑賞。この教会はボッティッチェリにゆかりがある教会で、ボッティチェリのお墓が祭壇向かって右の礼拝堂内にあり、
日本へも貸し出されていた彼の作品、「聖アゴスティーノ」もあります。この作品の向かいには、「最後の晩餐」のギルランダイオ作の「聖ジローラモ」があり、
入口そばの「敬虔の聖母」など、他にも2つ、ギルランダイオの作品があります。
そして今はウフィッツィ美術館に展示されているジョットの「荘厳の聖母」が当時は主祭壇にあった、というのですから、いかに芸術的にすぐれた作品が集まっているか分かって頂けると思います。
ただこうやって全体を眺めるだけでも、うっとりしてしまいます・・・そんなオンニッサンティ教会、できればギルランダイオの「最後の晩餐」が見られる月・土の9時~13時に訪問してみてくださいね。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
Chiesa di S.S. in Ognissanti
Borgo Ognissanti 24, Firenze
Tel : +39-055-2398700
教会: 9:30 – 12:30&16:00 – 19:30、水曜午前はクローズ
最後の晩餐:月・土のみ、9-13