ムラーノ島(1、2)から本島に戻った後は、ゴンドラに乗り、サン・マルコ寺院を見てリアルト橋を渡って、駅へ向かいながら町を散策。
その時、なんてことない路地の小さな店のウィンドウに目を引き付けられました。
ホンモノかと思うくらい、生々しい魚や貝、海藻。顔をあげると、おじさんがスンゴイ集中力で作業していたのです。
中に入りたかったけど、半開きのドアには棒がわたしてあり、入れない。お客さんも「これはスゴイーーー!!」と見入っていたので待っていると奥から「テンミニ―――ッツ!!!」と、一瞬たりとも顔も目も上げずに、一言。お客さんも何かヴェネツィアン・ガラスを買いたいから、これ値段が気になる!としばし待つことに・・・結局この亀を作り終わるまで待ちました。頑固なオヤジなのかな~と思いつつ、しゃべってみたい!というのもあり、まずは後ろに貼ってあった北野武のサイン色紙について聞いてみたら、NHKの番組のため1週間密着取材があったそうです。(後で調べると、「たけしアート☆ビート」、2011年11月16日放送でした)思ったよりも気さくだったので、こわごわ「写真撮っていい?」と聞くと「うーん、ちょっとだけだよ・・・3、3枚!!」と言ってくれて、安心して撮影を。
虫の足なんか折れそうなほど細いし、羽の筋とかもそのまんまだし果物のみずみずしさ、そして微妙な色、全てがホンモノと錯覚するほど。ちなみに虫1匹のお値段は確か70ユーロだったかな(書いてないので口頭で)
ブルーノさんはブラーノ島生まれ、ガラス職人のお父さんとともにムラーノ島に移住し、彼を含めた5人の子供たちもお父さんから技を習いますが、職人になったのは彼1人。11才で工房に入り、その職歴はなんと60年以上\(◎o◎)/!自然をモチーフにした作品は全てガラス棒から・・・図鑑を参考に製作しているそう。工房だけでなく、イタリア、世界のミュージアムで展示会などもありますが、今は自分の好きな作品だけを、ひたすらこの工房で作り続ける毎日・・・「好きを仕事にする」をそのまま体現している、ホンモノの職人、いや、アーチスト!
ヴェネツィアは見所も多いですが、それを削ってでもこの作品と作業は見る価値があると思えるほどでした。住所はサン・ポーロ近くのCalle dei Saoneri、小さなお店なので見逃しなく~!