うちの息子たちは、日本語・イタリア語のバイリンガル、いや厳密にいうと大阪弁とフィレンツェ弁のバイリンガルです。小さい頃から、我が子とはいえ「やっぱバイリンガルて凄いなー」と思ったり、「ええ、そうくる?」と思ったり、時に頭の中を覗いてみたくなります。バイリンガルあるある、いや語学学習者あるある?の、イタリア語→日本語の面白い変換例を挙げたいと思います。
「好きくない」
イタリア語には「嫌い」という一語の単語はなく、non mi piace (私は好きではない)と、好きを否定する形で表現します。そのため、嫌いという日本語は理解していても、自分たちが口にするときは今だに「好きくない」と、日本語でも好きを否定する表現を使います。最初それに気づかず、何で嫌いって言われへんのやろー?覚えられへんのやろー?と疑問でしたが、イタリア語でなんて言うか考えてみて、そうか!そういう変換か!!!と納得。そこから変わった日本語表現をした時には、イタリア語でなんて言うか考えると、子供たちの頭の中の変換図が分かります(笑)
「あげて」
私が持ってるものを欲しがる時に言うのが、「それ、僕にあげて!」。第三者にあげる場合なら、日本語でも「あげる」になりますが、言う人が欲しい場合は「ちょうだい」になりますよね。イタリア語ではあげる相手が誰でも同じ、dare(=渡す、あげる)を使うため、欲しいのが自分の場合でも「あげて!」となってしまうよう。
海やプールで「お風呂しよー」
お風呂を入ることをイタリア語で、fare il bagno と言います。bagno はトイレや海水浴場、あるいは水に濡れることを指すので、海でもプールでもお風呂でも何でも、水に濡れること、は何でも、fare il bagno 。お風呂が毎日の事だからか、fare il bagno = お風呂に入ること、と刷り込まれてしまっている息子たちは、海にいってもプールに行っても、「お風呂しよー」。最初聞いた時は訳が分からず、「え、もう帰ってお風呂入んの??」と真剣に聞いてしまいましたが、これもイタリア語を考えると超納得!!
サトゥルニアの天然温泉にて・・・これは「お風呂しよー」でも正しい、かな?
「今日はフィオレンティーナ遊んでんでー」
これは英語でもきっと他の言語でも同じだと思うのですが、子供たちが公園などで「遊ぶ」、スポーツなどを「する」は、同じ単語、giocare を使います。なので、冒頭の Oggi gioca la Fiorentina 、日本語なら「今日はフィオレンティーナの試合があるでー」と言うところ、「遊んでんでー」になってしまうのですね💦最初、おふざけ企画か?と思っちゃいました。
フィオレンティ―ナは真剣に遊んで・・・いやいや、プレイしておりますよ。
「落ちへんでー」
坂道を小走りで行くので「危ないで~」と声をかけると、「落ちへんでー」と答える次男。日本語(ちゅうか大阪弁)でなら「こけへんでー」なのですが・・・イタリア語では cadere、この単語、落ちる、こける、両方に使うため、次男は前者の方で刷り込まれているよう。ちなみに、歯が抜ける、もcadere なので、乳歯が抜けても、「歯、落ちた」(笑)うーん、日本語って難しい・・・いや、イタリア語が難しいのか?よく分からん💦
前歯が落ちた・・・いや、抜けた、いや、自分でねじって抜いた次男。真ん中にぶら下がってるのは、寿司食べてる最中にのみ込んでしまいました💦
この数年で面白いなーと思ったバイリンガルの伊→日変換例を挙げてみました。また増えたら、第二弾書きますので、お楽しみに♪