イタリアの歌が好きな人にはおなじみの、サンレモ音楽祭、70回目の放送が先週終わりました。70年前と言えば戦後すぐ、そう考えるとほんとに歴史ある由緒正しきイベントなんやなーと改めて思います。しかし、日本語版WIKIPEDIAにも書いてるように、最盛期は1960年代(日本からも派遣されていたなんて!)、イタリア経済の衰退ともに盛り下がるものの、1980年代から回復・・・私が知っているのは2002年~ですが、やはり国民全体が楽しみにしている、日本の紅白歌合戦のような?立ち位置です。立ち位置は紅白ですが、ここでは新しい楽曲をひっさげて5日間にかけて行われ、新人部門とビッグ部門(ビッグと言っても、ただ新人でない無名の熟練歌手もいます)に分かれ、と審査員と会場の観客、近年はテレゴングで投票も加えたポイントで新人賞1人、ビッグは1~3位、そして各賞が決まります。審査の対象は、あくまで「歌」の質であり、歌手の人気とか知名度は別・・・なのですが、専門家の審査員らの票と一般市民のテレゴング(やはり知名度?)で傾向が違ったりするのですが、ま、それはこの方式をとっており限りは仕方ない(苦笑)。
私は見なかった年も過去にあるし、毎年9時すぎに始まって1時に終わる(今年は2時だったとか💦)のでライブでは途切れ途切れでしか見てませんが、最近はYoutubeなのであとから一通り見て楽しんでいます・・・と、いう訳で!2020年今年の「超個人的」勝手にランキングを決めたいと思います。あくまでも「私の好み」であって、音楽的な知識とかそういうのはゼロですので、ご了承くださいませ(笑)。
第3位! ランコーレの「エデン」(サンレモの結果は23組中10位)
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近年とても多い、ラップ歌手ですが・・・私はジャンルとしてラップは好きではありません。でも、この歌はなんかよかったなぁ~9.11からの世界情勢を風刺する歌詞とメロディ、歌い方が全てぴったりマッチしていた気がします。
第2位! イ・ピングイーニ・タッティチ・ヌクレアーレの「リンゴ・スター」(サンレモの結果は23組中3位)
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さっきのランコーレと同じく、全く私は知らないグループですが・・・私個人的には、いかにもサンレモらしい、雄々しいクラッシクは歌はイマイチで、こういう楽しい歌が好きです。でも歌詞を読んでみると、ふがいないダメ男くんのぼやき?でまた面白い(ジョンでもポールでもなく僕はリンゴ・スター・・・ビートルズの立ち位置で自分のキャラを嘆いています)。系統としては2017年優勝のフランチェスコ・ガッバーニとか、特に2018年のスタート・ソチャーレみたいなやつ。そして結局は、こういう歌のほうが売れる&ラジオとかでもよくかかるんですよね。ししかし、このグループ名・・・「中核を成す抜け目ないペンギンたち」って誰が決めたんやろう?
第1位! ピエロ・ペルーの「ジガンテ」(サンレモの結果は23組中5位)
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半分フィレンツェ人の私としては、やはりフィレンツェ出身の歌手推しではあるのですが、今回3組のしかも有名なフィレンツェ人歌手(彼の他、マルコ・マジーニ、イレーネ・グランディ)がいた中で、ピエロ・ペルーがよかったのは、やっぱりいつもブレないロックンロールスタイル、そして若者への応援メッセージ
Tu sei molto di più di quello che credi dii quello che vedi
自分で思っているよりも、自分で見ているよりも、君はもっとすごいよ
そして、やはりノリの良いメロディーかなー。こんな風貌なのに(笑)近年は環境ボランティアにも力を入れてるロッカーだぜ!フィレンツェ人、ということを除いても、口ずさんで自分のテンションが上がる感じ⤴
・・・と私の超独断のランキングを発表しましたが、実際の優勝者は誰なん?
ホントの第1位! ディオダートの「ファイ・ルモーレ」
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この方も申し訳ありませんが、「知らんがな」の人です。私だけでなくダンナも「・・・どっかの事務員連れてきたんか?」で爆笑となり、郵便局の窓口とか市役所の受付にいそうやなーとか散々ネタにしてしまいましたが(笑)。最初に聞いた時は、なんか、まーいわゆるサンレモ優勝狙い曲っぽくてあんまり好きでなかったんですが、序盤の詩人のような雰囲気とサビとのメリハリとか、男女間の揺れる感情とか、なんか聞くたびにいい感じに響きます・・・あ、だから優勝したのか!とちょっと納得。実際、優勝だけでなく審査員特別賞など副賞も皆独占だったそうで。
しかし、こうやって見るとみんな男性ばかり・・・近年はなんかベスト3がほぼ男性なのですが、低調の女性陣の中で一番好きだったのはこの方、エロディの「アンドロメダ」、歌を作ったのは、昨年サンレモ優勝のマムッド(全歌詞はこちら)
これは確か2日目の舞台ですが、この人のみならず、女性は結構セクシー衣装が多いんですよね。エロディーはこの「おっぱい見せても〇〇見せず」のギリギリカッティングの衣装で、私はいつポロリと見えてしまうのではないかと勝手にハラハラ(爆)。
そして新人賞は、レオ・ガスマンの「ヴァイ・ベーネ・コジィ」(全歌詞はこちら)
ガスマン、というインパクトある名字・・・イタリア映画好きの方ならピン!と来るかも。おじいちゃんは名高い名優ヴィットーリオ・ガスマン、そしてお父さんも映画にドラマにひっぱりだこのアレッサンドロ・ガスマン。お父さんはワイルドな感じなんですが、彼はよく見れば顔は似てるものの、透明感のある好青年っぽい感じ。実は新人部門は全く見てないので何とも言えませんし、この歌自体もよかったけど、やっぱりネームバリューの勝利かな?
とても全部載せきれませんので、さわりだけですがビッグ部門24組のリミックスはこちら(デュエットの1組が4日目に途中退出し失格で最終順位の対象となったのは23組)
しばらくはピエロ・ペルーとピングイーニの歌が頭で周りそうです(笑)。