先日紹介したズッケロとどっちが先だったか?ともあれ、NHKイタリア語会話で紹介されていて、私が初めて触れたイタリアン・ミュージックが Giogia です。こちらはズッケロと違ってスローな曲だったからか、今でもしっかり覚えている「E poi」
こちらも調べてみると、なんとほぼ同い年!の1971年ローマ生まれの49才。お父さんがミュージシャンだったんですね。1994年にこの「E poi 」サンレモ音楽祭の新人部門に出場しましたが結果は7位。しかし、サンレモではよくあることですが、優勝しなくてもそこから売れる人、曲はたくさんあり、ジョルジアもここから一躍有名に、そしてPavarotti & Friendsに呼ばれたり、Andrea Bocelliとデュエットしたり・・・そして95年には「Come Saprei」 でサンレモ優勝と評論家賞など5つの賞を獲得するのです。これ、しかもエロスとの共同制作!)
ミーナと並んで、イタリア人ポップスでは4オクターブの声域を持つ唯一の歌手として、そして世界でも有名な数少ないイタリア人女性歌手として確固たる地位を築いてきたジョルジア。でもなんだか、私のイメージはいつもちょっと悲しげ、はかなげな感じ・・・心配してしまうほど華奢な体形もありますが、やはり今の私には、ジョルジア=「Goccie di memoria(=記憶のしずく)」、映画「La finestra di fronte(=向かいの窓)」の主題歌が強烈な印象で残っています。
Sono gocce di memoriaQueste lacrime nuoveこの新しい涙は、記憶のしずくSiamo anime in una storia
Incancellabile消し去れないあるストーリーの中の魂Le infinte volte che
Mi verrai a cercare nelle mie stanze vuote
Inestimabile果てしなく空っぽな私の部屋に、私を何度も探しに来るでしょうÈ inafferrabile la tua assenza che mi appartieneあなたがいないことなんて理解できないSiamo indivisibili
Siamo uguali e fragiliE siamo già così lontani私たちは目に見えない、そして同じように弱くてもうこんなに遠くなってしまったCon il gelo nella mente
Sto correndo verso te記憶の中の霜とともに
私はあなたのもとへ走っているSiamo nella stessa sorte
Che tagliente ci cambierà私たちを変えるであろう、鮮明な同じ運命の中にいるAspettiamo solo un segno
Un destino, un’eternità1つの夢、1つの運命、1つの永遠だけを待っているE dimmi come posso fare per raggiungerti adesso
Per raggiungerti adesso, per raggiungere te今、どうやったらあなたにたどりつけるのか教えて今、どうやったらあなたに、どうやったらあなたにSiamo gocce di un passato
Che non può più tornare私たちはもう戻ることのできない、ある過去のしずくQuesto tempo ci ha tradito, è inafferabile私たちを裏切ったこの時は、理解できないRacconterò di teあなたのことを話すわInventerò per te quello che non abbiamo私たちが持ってないものをあなたのために作り出すわLe promesse sono infranteCome pioggia su di noi私たちに降る雨のように、約束は裏切られたLe parole sono stanche, ma so che tu mi ascolterai言葉はもう力がないけれど、あなたが私のことを聞いているのを知ってるAspettiamo un altro viaggio, un destino, una verità次の旅、運命、真実を待っているE dimmi come posso fare per raggiungerti adesso
Per raggiungerti adesso, per raggiungere te今、どうやったらあなたにたどりつけるのか教えて
今、どうやったらあなたに、どうやったらあなたに
これは前年に、交通事故で亡くなったジョルジアの恋人にささげられた歌だそうで・・・もう聞いているだけで、今でもはかなくて切なくて泣ける・・・そしてこの映画は、同じく記憶喪失した老人を助けるうちに自分の過去の夢などを思い返した主人公が、向かいの建物に住む男性と恋に落ちるも、葛藤の末に自ら身を引くというとても切ないストーリー。ラブストーリーではなく、人生を考えさせられる、とっても深いイタリア映画らしい素晴らしい映画で、超おススメです。主人公を演じるジョヴァンナ・メッゾジョルノの演技も素晴らしいし、相手役のラウル・ボアもやっぱりかっこいい~!!(笑)
特に普段から音楽を聴くことはないのですが、最近人気のあるマルコ・メンゴーニともデュエットしてたり、やはりイタリアの女性歌手の中では実力・人気ともにトップを走る1人なのだなぁ~と。そういえば今年のサンレモでも、イタリアのビック女性歌手7人で「女性への暴力反対」イベントの告知に出ていましたね。ちなみにこの7人とは、
- Fiorella Mannoia
- Gianna Nannini
- Giorgia
- Laura Pausini
- Elisa
- Emma
- Alessandra Amoroso
5までは私も知っている超有名歌手ばかりですが、エンマは近年よく名前を聞く人気歌手(フィレンツェ出身だと今知りました)、でも7は全く???ともあれこのゴージャスな7人で9月にコンサートを行うそうなのですが、その時までにコロナは収束しているのかなぁ・・・