12月24日と1月6日のエピファ二ア(公現祭)の日に、おらが村でPresepe Vivente が行われます。 Presepe(プレゼーぺ) とは、キリスト誕生のシーンを人形やその他小物で再現したもので、一般家庭でも多くの家庭がツリーと共に12月8日(聖母の無原罪の御宿りの祭日)=クリスマスシーズンの開始日に飾り付け 。当然その時はキリストはおらず、 25日クリスマスの0時(か朝)にキリストを置く のです。そして1月6日はクリスマスシーズンの終了の日、星に導かれて東方三博士がキリストを訪問した日です。ナポリなどイタリアの各地では プレゼーぺ専門の市 もあるほどポピュラーで、コレクションする人もいるそうです。
前置きが長くなりましたが、 Vivente(生きた) と言うのは、このシーンを人形でなく人間が再現するもの。活動の中心になっているママ友からことの成り行きを聞くと、小学校1年生の保護者会で 何か子供と町の人とが一体となったイベントをやりたいね 、という話から決まったそう。本当に小さい町だから、そういう団結力はなかなか強く、実際、たくさんの子供たちとその保護者、役所や商店の人が参加しています。近年は他の村に呼ばれたり、新聞やCOOP情報誌の地方版に掲載されたり、年々有名になってきているんですよ。
観客がまんべんなくみられるように、近年は川岸で行われています。町は松明で灯され、 ちょっと幻想的な雰囲気 。川岸のあちらこちらでは、ベツレヘムの 当時の人々の様子を再現 しています。
物語は、ナレーターと音楽に合わせて進みます。ベツレヘムで、出産場所を探すマリアとヨセフ。
出産後、町の人たちが貢物を以て挨拶に来る様子。
東方三賢士もやってくる、という流れです。
さて、物語の主役であるマリアさまとキリストですが、かつては毎年その年に生まれたおらが村の赤ちゃん(女の子の場合もあり)とお母さんが演じていました。ただ、上演中に 泣いたりぐずったりも多い&寒いので、近年は人形にバトンタッチ。マリア様はその年にイブと1月6日に引き受けてくれる若い女性、なのでほぼ毎年変わるのですが、あとはオールキャスト同じ人が演じます。変わるのは参加したくなった子供や、守衛さんに若い男の子が増えボリュームアップ&平均年齢が若くなったことでしょうか?
2018年1月6日のフィナーレは、花火で「BUON 2018=良い2018年を」、そしてオールキャストが手を振って観客に応えます。
そしてこちらが、実行委員会のメンバー。いつもご苦労さん&ありがとう!
基本情報
【開催日時】
例年、12月24日・21時と1月6日・17時。12月24日はその後、ミサとイブ恒例のイベント・フジンニョ(特産のサルシッチャ&ホットワインがふるまわれます)と続きます。
【場所と行き方】
フィレンツェ県ロンダ市レプッブリカ広場とその周辺。フィレンツェ駅から直通電車で約50分 (Borgo S.Lorenzo 行き・Pontassieve 経由)、 Contea-Londa 下車。最寄り駅からは3キロありますが、月~土は駅~ロンダまで市バスがあります(基本的に電車の時間と連携していますが、ない便もあります)。また月~金に朝にフィレンツェ発&夕方にロンダ発の直通バス(木曜除く)があり、フィレンツェ駅前 バスターミナルより直通バスで約1時間 20分、 Londa 下車。電車についてはこちらをご覧ください。バスはレプッブリカ広場に着きます。バスの時刻表は こちら 。バスについてはこちらをご覧ください。日曜日と祝日は、フィレンツェからの直通バス&最寄り駅からのバスがありませんが、こちら に宿泊いただければ、チェックイン&アウトの最寄り駅までの送迎付きになります。
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