グレーヴェ・イン・キアンティから1.2キロ、車で5分ほど丘を上がった所にひょっこり現れるのが、このモンテフィオラッレ。村というにも小さいほど、そう、今では100人も住んでいない集落になります。この集落ができたのは11世紀頃、1085年の文書から「城塞」の名前で幾度となく登場~今でも当時の城壁はそのままに残り、当時は塔であった部分が改築されて住居となって利用されています。
グレーヴェから上がってくると小さな駐車場があり、ここから先は許可のある車しか入れません~しかも、集落をぐるりと回る道は、一方通行!着いたすぐの道から集落に入っていくと、道の両脇にはご覧のように石造りの中世の建物がそのまんま。タイムスリップしたのか、映画の中に入ってしまったのか・・・たった車で5分上がって来ただけで、グレーヴェの町の様子とは随分違い、中世からそのまま取り残されてしまったような気さえするほどです。
この道を少し行ったところにある、このお屋敷・・・今は観光客用のレジデンスになっているようですが、この紋章、どこかで見覚えが・・・そう、これはヴェスプッチ家の家紋(ヴェスパ=蜂の文様!)です。フィレンツェ空港の名前にもなっている、航海士アメリゴ・ヴェスプッチ(新世界発見航海に参加していた1人で、彼の名前からアメリカと名付けられました)のお屋敷だったところ!
それ以外は本当に何もなくって(笑)、それでも建物だったり、飾られた花だったり、アーチや路地に萌えながらゆったりと散策。観光ハイシーズンでもほとんど観光客はおらず、たまに地元のおばちゃんやアぺ(自動三輪車)とすれ違う程度・・・なので、とっても落ち着くし、写真はもちろん、スケッチなんかも思い存分楽しめそう。
訪れた時は閉まっていることが多いのですが、集落には1軒だけバールもあります。
集落から外へ抜ける階段は、休憩できるように?椅子が置いてあってホッコリ・・・
そしてこちらが、ワイナリーから見た全景・・・10年近く前に初めてワイナリーを訪れた時、この姿に惚れ惚れし、小さな村にもっと行ってみたい!と強く思った思い出の場所、小さな村好きの原点ともいえるパノラマです。この集落だけに来るのも良いですが、やはりこの集落で生まれ育ったセーニ家が営むワイナリーにもぜひ訪れてみて下さい。この絶景を見ながらワインを飲む贅沢は、ここでしか味わえませんよ。
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基本情報
【行き方】
グレーヴェ・イン・キアンティはフィレンツェより直通バス356番で55分、時刻表はこちら。バスについてはこちら、そこからは通学用のバスしかなく、車か徒歩でしか行けません。ワイナリー訪問も含めた通訳アテンド付きツアーにぜひご参加ください。