マルケ州トッレ・ディ・パルメ、海岸線を見下ろす「イタリアの美しい村」

グラダーラ、オッファーニャと訪れたこの夏の「イタリアの美しい村」詣で、最後は南部のトッレ・ディ・パルメです。南部ではここと内陸のオッフィーダと迷ったのですが、後者はグラダーラやオッファーニャとやや雰囲気が似ているため、海の絶景目当てにトッレ・ディ・パルメに足を運びました。もう10年ほど前、2年連続で日本帰省時のフライトが同じ!という偶然から友達になったCさんが超近所!というのも大きな理由でした。友人と会う、という正当な理由があれば、外面が良いブータレ息子たちも少しはおとなしくしてるだろうという母の思惑も(笑)。

まずは朝ごはん、という名目で、メインストリート半ばにあるかわいらしいバール・Le Logge へ。入ってすぐのセミオープンスペースがとても可愛らしく、店の外観も花やアートが飾ってあってとても素敵です。

それから海方向に行く途中、たまたま開いていた教会に入ったのですが、この中に至宝が・・・教会はサンタゴスティーノ教会、祭壇に飾ってあるのはルネサンス期の画家ヴィット―リオ・クリヴェッリの多翼祭壇画です。これは1972年に盗難にあいますが、その後に取り戻し、修復されました。

先ほどのバールのように、路地の一角に可愛らしい飲食店が多くあります。村は本当に小さいですが、ついつい、こんな場所で長居したくなりますね。

可愛い飲食店だけでなく、教会もたくさん・・・全部で4つありましたが、残念ながら前述のサンタゴスティーノ教会以外は閉まっていました。

しかし、この村の何よりの見どころは・・・

やはり、この海のパノラマ!行った日は快晴で、空の青、海の青がまぶしいほど。左前にあるのは、ポルト・サン・ジョルジョ。マルケ南部のリゾート地としても知られており、村の最寄り駅もここにあります。

海沿いの高台にある立地から、起源はピチェーノ族(現在のマルケの大部分とアブルッツォ州北部にいた古代民族)から、その後ローマ時代~中世を通じても、海の防衛や交易の重要地でした。要塞はほとんど残っていませんが、村の北側の茂みを少しゆくと、こんな風に塔が1つ残っています。

もう1つのパノラマポイントは、村を入ってすぐ右側にあるドゥーカ・ダオスタ通り。村の南側の城壁上の通りですが、ブーゲンビリアが咲き誇るピッツェリア、そして前方にあるトンネルを額縁に見立てて臨む海は、本当に美しく、友人に家族写真も撮影してもらいました。鉄道駅からも近く、ただ散策するだけでもとても楽しい、路地やアーチ好きの方にはたまらない美しい村。近郊を訪れる方はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

  トッレ・ディ・パルメの宿泊施設はコチラ  

2021年マルケ州バカンスで訪れた、もう2つの「イタリアの美しい村」はこちら

マルケ州グラダーラ、ダンテ「神曲」にも登場する「悲劇のキス」の村

マルケ州オッファーニャ、アンコーナの砦となった「イタリアの美しい村」

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

Comune di Fermo(Torre di palme 紹介ページ)
イタリア語ですが、こちらから詳しい Torre di Palme のPDFガイドがダウンロードできます

【行き方】
最寄り駅 Porta Sam Giorgio-Fermoは、州都アンコーナより直通電車で約40分、Porta Sam Giorgio-Fermo駅からは直通バスで20分です。時刻表はこちら。電車の乗り方などについてはこちら、

バスの乗り方などについてはこちらを参照ください。

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人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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