20年以上も住んでると、自分がこの国で外国人であることを忘れますが・・・外国人であることを思い出させてくれる出来事がありました。そう、滞在許可証!!私の場合はイタリア人と結婚しているため(またイタリア国籍を持つ子の母のため)、家族用の滞在許可証。そしてそれを取得した数年後に、期限なしの滞在カードというものに変更ができ、今に至ります。しかし、この滞在許可証などを扱う警察署(イタリア語でクエストゥ―ラ)がもう・・・思い出しただけで反吐がでるほど、泣きたくなるエピソードが山盛りで、在イタリア外国人とクエストゥ―ラネタで何杯でも酒が飲める、というほど。留学後の1回目の更新では、あまりの辛さに当時彼だったダンナのお父さん(のちに舅)に同行してもらったくらいでした=うちの舅は良質のスーツを着こなす紳士系のいでたちだったので、そりゃあもう警察官の態度が天と地の差だったこと!!態度とか言葉使いがひどいのは当たり前、さらに
- 質問に対する返答が人によって違う
- 提出書類も書かれてないものを請求されたりする
- 国レベルの話のはずが、町ごとに何もかもが違う
という訳で、タイトルに「フィレンツェ警察署・移民局の場合」と入れておりますので、フィレンツェ以外の方には参考にならないかもしれませんが・・・在イタリア外国人がもうこれで最後にしてくれ!と懇願しているIC化に伴う滞在許可証(カード)について、実際の手続きの様子を書いていきます。日本在住で関係ない方も、イタリアいちのカオスの様子、またイタリア暮らしってかっこいい!の妄想をぶち壊すためにも、ご興味があればご一読ください。
予約の流れと必要なもの
さて、イタリアの中でも評判の悪いフィレンツェ警察ですが、前回行った12年前とはまた何もかも様相が違います。在住者ですでに行った人の話を聞いて、まずはフィレンツェ警察署のサイトよりアポイントの予約を行います。
滞在許可証のIC化だけでなく、その他の目的に該当する方はこちら
予約サイト
予約サイトにはログインが必要。新規でアカウントを作るか、SPID(デジタル化された身分証明書)でログインできます。そこから予約する理由=滞在許可証の更新を選び、前に進んで現在手持ちの滞在カードの情報を入力しますが・・・私がつまづいたのが、「有効期限」。私の場合は期限なしの滞在カードなので、有効期限がないんです。入れようがないから空欄にしたら、やっぱり前にすすめない!!こういう時は、すでに更新手続きを行った友人に聞くのが早い。そうすると彼女は
自分の100才の誕生日=さすがに生きてない日付入れたよ(爆笑)
彼女はそれで予約完了+手続きにも何も影響しなかったということなので、安心して真似しました。あと、手持ちの滞在カードもスキャンして送らないといけないので、それ見たら期限なしの滞在カードだって分かるしね(たぶん見てないけど!)
こうして無事に予約を完了すると、予約メールがすぐに来ました。そこにもちゃんと手続きに必要なものが書いてあるので、まぁ悪名高きフィレンツェ警察も進化したものだと感動~。
必要なものは
- パスポート
- 手持ちの滞在許可証のコピー
- 証明写真4枚
- 16ユーロの収入印紙
- 住民票
- 更新が必要な書類(手持ちの滞在許可証)
- 指定口座に30.46ユーロ振り込んだ振込み書
※先に手続きした友人の話では、Stato d Famiglia (家族証明)も言われたそうなので、住民票と一緒に出してもらいました。これだけ公式に必要なものを提示してるくせに、それ以外のものも必要、というのがイタリアあるある💦
※窓口で「パスポートのコピーないの?」って言われましたが、「必要書類の中には書いてなかった。必要ならそこで(コピー機がそばにあった)して頂けませんか」と言ったけど、スルーでした。なので必要ないと思いますが、心配な方は持参してください。
※2年前にパスポートが更新した時には滞在カードの更新は行わなかったため、念のために古いパスポート(手持ちの滞在カードに記載されているパスポート番号のもの)も持参。しかし、窓口では要求されず。
手続き日の当日
時間前に行くと、2つの列+まずは質問しようと扉近くにたむろする人たち。「家族用の滞在カード更新で予約取ってると紙見せたら、番号札もらえて中に入れる」と手続き済みの友人は言っていたのに、扉向かって左側の列に並べと言われる。
幸い3番目だったこともあり、違う警察官を見つけるや否や、同じことを言って、もう予約時間も過ぎてる、と推したら、君はDだからオッケー、と番号札くれて入れてもらえる。
教訓:人によって言うこと違うので、人を変えて何度でもチャレンジ🤣
あとは電光表示板に番号札の番号と窓口番号が出てくるのですが、私の前は8人いて、なんと!たった1時間ちょっとで私の番が〜。記録的に早い、と思ったら落とし穴があり……どうやら何度もやり直しさせられたのにもかかわらず、窓口の機械では指紋採取がうまくできなかったらしく、14時30分に戻ってきて、この廊下右奥のEの前まで来て、と。
ちょうど昼前だったので、所用とランチを済ませ、扉前ではまた説明してすぐに中に入れてもらえたものの……Eと書かれたガラス扉は立入禁止と書かれ閉ざされたまま(涙)私のあとに10人くらい同様の紙を持った人もやってきて、まぁいつものこったな、とあきらめて待つ。待つこと20分すぎ?中から科学捜査班の白衣を来た警官が出てきて紙とパスポートを回収、そのまた10分後くらいにパスポート返して中に誘導されるも、今度は番号札順にまた別室へ……そこが指紋採取の部屋でした。ちなみに指紋採取は人差し指だけでなく、
- 親指以外の4本をベターっと一緒に
- 親指から順番に、側面からぐるっともう片側の側面まで✕5本
- 手のひらをベタッと
- 上記をもう片側の手も
結局、私が出てこられたのは15時45分。窓口1時間半、指紋採取で1時間15分。合計3時間以下で、いったん出られて所要を済ませられたし、想像よりは大きな問題もなく無事に終わりました。しかし先に済ませた友人は外にいったん出られずに5時間缶詰めだったり、別の友人は、指紋採取を別の日に指定されたり。相変わらず統一感まったくなし!!
引き取り
12年前は窓口で手続き終了後「2週間後に来て」と言われたのに、今度は手続き番号が印刷された半券を渡され、警察サイトで番号を入力し進行状況を確認。完成と出たら指定の日時のなかで自由に引き取りに行けるようですが……きっとまた外で並ばせられるんやろな(悲)。ちなみに秋に手続きを終えた友人は4ヶ月間経ったいまでも「手続き中」だそうで……いったいいつ受け取られるのかは、神のみぞ知る、です。
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