グロッセート県、マレンマ地方の北の山のてっぺんにある小さな集落・ロッカテデリーギ。ロッカストラーダの分離集落になるのですが、共通ワードは「ロッカ=城塞・とりで」。10世紀にはアルドブランデスキ家、そして1200年初頭にはテデリーギ家の統治下にあったため、そこから現在の名前がついています。その後はシエナ共和国に併合されましたが、その頃に建設された城塞の一部や塔が、現在でもなお残っています。
新市街に車を停め、アーチを抜けて旧市街に入っていきます。集落の中心はとても小さくアップダウンが激しいのですが、小さく「パノラマ」と書かれた表示に歩いていってみましょう。上に行けば見えてくる面白い光景があるのです・・・それは、岩!
岩に家がそのままくっついています(驚)そんな奇妙な光景を見つつ、パノラマも・・・サッソフォルテ山麓の標高537mのこの村からの眺めは、壮観!お天気にも恵まれたので、遠く向こうまで果てしなく続く緑の森が、とてつもなく美しい!
城塞、および塔の建設は1300年代。現在の塔は、1900年代に再建されたものです。残念ながら塔に上ることはできませんが、周りの石造りの家屋が素朴で、そして美しく、絵になります。
住んでいる人もいるものの、「VENDESI(売ります)」が掲げられた家も数軒あり、やはり毎日の生活は大変そうだな~とも。実際、ご主人に手をとってもらって階段をゆっくり下るおばあちゃん、大変そうでした。
塔の反対側に行くと、小さな教会があり、その前には小さな牧師さん?の彫刻が。バックには雄大なマレンマの大地が広がります。
新市街には特に見所はないのですが、広場にあるこのロバの像。そして紋章のある5つの柱。実は、ロッカテデリーギでは、ロバのパリオ(地区対抗レース)があるのです!
中世から伝わるこのお祭りは8月14日に行われ、同月には中世祭りでも盛り上がるとか。この村だけを目的に来るにはとても不便なのですが、至近のワイナリー・アンペレイアや、マッサ・マリッティマなどを訪問する時、ぜひ立ち寄ってみて下さいね。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【観光協会】
Proloco Roccatederighi
【行き方】
グロッセート駅からTiemme社のバス25Rで直通約1時間(グロッセート駅→ロッカテデリーギ、ロッカテデリーギ→グロッセート駅)。ただし本数が少ないので、車でアンペレイア・ワイナリーや他の村を周るときに寄るのがベターです。