フィレンツェ北部「スカルぺリア」、ナイフとモータースポーツで有名な「イタリアの美しい村」

フィレンツェから北西に約30キロに位置するスカルペリア。村の起源は明確に記録に残っており、1306年9月7日、フィレンツェ共和国の防衛のために建設された村~というのも、当時から18世紀まで、この道はフィレンツェーボロ―ニャを結ぶアペニン山脈の唯一の道だったのです。当初はカステル・サン・バルナーバと呼ばれていましたが、次第にここに行くには斜面=スカルパ―タを上らないといけないことから、そこからスカルペリアという名前になったとか。

村は発展し、建設から1世紀も経たない間に、フィレンツェ共和国の代理人=ヴィカーリオが村を統治するようにになります。そのヴィカーリオさんの館であり、政治の場が今も村の中心にそびえるヴィカーリ宮殿。宮殿の正面、そして、エントランスの内壁、そして部屋の中にも、歴代ヴィカーリオを務めた人の家紋が記されています。つい20年ほど前まで市庁舎として使用されていましたが、現在宮殿は博物館(宮殿博物館とナイフ博物館が併設)になっています~このエントランスは、開いていれば誰でも入れますので、ぜひ!

そして、宮殿と同じ広場にある聖母の小礼拝堂では、1415年からヴィカーリオの就任式が行われていたそう。今は毎日10時から有志で朗読会が開かれているそうので、クリスティアンの方は拝聴するのも良いですね~ドアは開いていたので、静かに拝聴するのは大丈夫だと思いますが、入る際に一言聞いてみて下さい。写真は朗読会のない時に撮影したものですが、1320年頃建設のこの小礼拝堂の歴史と信仰をひしひしと感じる空間でした。

小礼拝堂の斜め前、ヴィカーリオ宮殿の反対側にあるのは、この村の中心的教会、サンティ・ヤコポ・エ・フィリッポ聖堂参事会教会があります。こちらの建設も聖母の小礼拝堂と同時期ですが、聖堂参事会の名を授かったのは1800年に入ってからだそうです。

村の歴史的見所としては、防衛と監視の為に作られたその起源が分かる、城塞や塔。塔のままのこっているものもあれば、住宅として改築されたものがあって面白いので、ぜひ城塞の内側を周ってみてくださいね。上の写真は村の南西角にあるヴィラ「イル・トッリ―ノ」。1930年代に改築され、今は私邸となっていて9月8日の村のお祭りの日以外は中には入れませんが、内部は当時この地域で流行したイタリアン・アール・ヌーヴォー=リバティ様式で、イタリア式庭園も備わっているそうです。

さて、歴史的な見所とは別に、この村の有名なものを2つ。1つは、伝統工芸品のナイフ!防衛という村の起源から分かるように、武器の必要性から中世よりナイフの生産が始まりました。現在はだんだん数は減っているものの、小さい旧市街の中に6~7軒のナイフ工房が今も残っています。写真上は、いかにも職人さんの工房!という Giglo (昔訪れてスタッフの方のおしゃべりが面白く、今回再訪したのですが、冬で平日閉まってました・・・またリベンジします)。

こちらは、逆に洗練されたイメージの SALADINI 。広いスペースに美しいショーケース、そして昔ながらの作業台なども置いてあり、見ているだけでも楽しいです。いずれも、ナイフ以外のキッチン雑貨などもあるので、お土産にも良いですね。

そして、もう1つ有名なのが、サーキット「Circuito di Mugello」!

フィアット(フェラーリ)所有のサーキットなので、以前はF1のテスト走行、そして今もフェラーリ・チャレンジが行われています~写真は2007年、通訳の仕事でフェラーリ・チャレンジに行った時のもの、すごい爆音とフェラーリの理念などに驚きと感動の連続だったこと今も鮮明を覚えています。しかし一番有名なのは、6月頃に行われるロードレース・MOTOGPでしょう!おらが村から車で30分程度なので、ヴァレンティ―ノ・ロッシが全盛時代に行ってみたかったのですが実現せず・・・また強いイタリア人ライダーが出てくればぜひ行ってみたい!バイク好き、モーターレース好きの方は、ぜひ行ってみて下さい!

そして最後に、村最大のお祭りについて。1306年9月7日にフィレンツェ共和国により建設されたお祝いの日、つまり建村記念日となるのが翌日の9月8日、この日に「ディオット」というお祭りが1931年から行われています。村全体がお祭りムードに包まれますが、メインイベントは夜、地区対抗レース・パリオ。パリオはシエナの馬レースが有名ですが、ここのレースは各種中世のレースを組み合わせたものなんです。以前見に行ってチケットが手に入らなかったので、今回ツーリストインフォメーションの方に聞いてみましたが、高い席(20ユーロ)は村の実行委員会事務所にて前売り、安い席(10ユーロ)は当日の18時頃からヴィカーリ広場の角にあるスタンドにて購入だそう。私たちはまさにこのスタンドに買いに行ったのですが、すでに売り切れ!オープン前に並んでおかないと、すぐに売り切れるそうです。

何とか見られないかと粘りましたが、当然ながら広場はシートで覆われてチケット購入者以外は見られない仕組みです(写真は、シートを支える支柱に上って隠し撮りしたもの・苦笑)。興味のある方は、前売りを購入されるか、当日気合いを入れて繰り出すか?私もリベンジしたいので、もしリベンジ出来たら、こちらもまたレポートしますね。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

スカルペリア観光協会(Pro Loco Scarperia)

【行き方】
フィレンツェのバスターミナルより、BUSITALIA社のバス302番で直通約1時間。時刻表はこちら、バスの乗り方など詳細はこちらを参照ください。比較的本数もある路線なので、ふらりと出かけるのにぴったりの村ですよ。ちなみに、近年隣のサン・ピエーㇿと統合したので、市の名前はスカルペリア・エ・サン・ピエロ市、となります。

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