エミリア街道をゆく・その1〜レッジョ・エミリア

ボローニャ~ミラノの間には、エミリア街道と言われる幹線道路があり、そこにほぼ50キロごとに美しい中世都市が並んでいます。その1つが、レッジョ・エミリア(正式名称はReggio nell’Emilia レッジョ・ネッレミリア)。グルメな方がピン!と来るのは、パルメザンチーズ=Parmiggiano Reggiano パルミッジャーノ・レッジャーノの産地であること。そしてもう1つ有名なのが世界中から研究者や教師が視察にやってくる「レッジョ・アプローチ」と呼ばれる幼児教育法です(トスカーナ・エミリアでの幼児教育施設視察コーディネイト&通訳についてはこちらをご覧ください)。

さて私たちですが、ホテルのスタッフに書いたもらった散策ルートを地図で追いながら観光しました。三角形のヴィンチェンツォ・ジョベルティ広場から南へすぐ、ギアーラ大聖堂に到着します。1596年に聴覚障害の青年が聖母の絵画に祈っている際に声を聴いたことがきっかけで、翌年に建設開始。祭壇周りのエミリア派画家たちのフレスコ画が見どころがそうですが・・・私たちは行った時は昼休みでしまっていたので、レッジョに行かれる方はこちらから開いている日時をチェックしてからぜひお出かけください。

そこから更に南に行くと、角の教会が可愛いルイージ・ロヴェルシ広場(写真上)、教会右の道をゆくと小さな5月26日広場を抜け、アントニオ・ファンタネージ広場に入ります。それぞれの広場が特徴あって素敵なのですが、ホテルスタッフが勧めてくれたこの最後の広場が、本当に素敵でだったのです。

長方形の大きな広場には、たくさんの木が規則的に植えられ、ベンチもたくさん。この日は冬の夕暮れ時だったので人は少なめでしたが、家族連れが散歩していたり、男の子がサッカーしていたり市民の憩いの広場なんでしょうね。広場の4辺にはぽつぽつと飲食店が並んでいるので、食べる場所を探している方にもおススメの広場です。

そこから路地を散策し、向かったのは中心の広場、カミッロ・プランポリーニ広場。レッジョのシンボルであるドゥオモや市庁舎があります。

ドゥオモの正式名称は、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂。9世紀からその存在の記録が残っており、ロマネスク様式を基礎としながらも、そのあと何世紀にも渡り増築や改築が行われています。ファサードは1544年にリニューアルにかかりますが、資金不足で中断したまま現在に至ります。内部は三身廊、それぞれにドーム型天井と半円型の後陣があり、現在見られるものは‘1599年~の改築後のものだそうです。

印象的だったのが地下礼拝堂。地上階の祭壇向かって右側のスペースだけですが、天井にやわらかな色彩が美しいフレスコ画がありますので、ぜひお見逃しなく。これはクリスマス期間限定だと思いますが、ドゥオモ向かって左側の司教館でプレゼーペがたくさん展示されています。面白かったのが、ドゥオモと司教館の間に地元のサッカーチーム「レッジャーナ」のオフィシャルショップがあったこと。私の記憶ではこの20年にセリエAで見たことはないのですが、こんな一等地にショップがあるなんて、強いのかな?

散策の最後は、旧市街北側のヴィットーリア広場。東側には市立美術館や市立劇場、北側には大きなポーポロ公園が広がっています。市立劇場前には柵がなく地面から直接出る噴水(次男は冬にも関わらず噴水真横を激走しビッチャビチャになりましたが、夏は良いかも)、冬場はアイススケートリンク場もオープンしていますので、小さなお子さんがいる方はこのエリアで和んでもよいですね。ドゥオモのある広場からすぐ北には、東西に走るメインストリート・エミリア通りがあり、いろんなお店や飲食店が並んでいるのでショッピングや食事にも便利です。

これだけ周って2時間弱。半日あれば十分に楽しめますので、モデナ、パルマなど他のエミリア街道都市とともに訪れてみて下さいね。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

レッジョ・エミリア市観光ページ

フィレンツェからボローニャ乗り換えで約1時間半、ボローニャからは直通電車で約30分。駅から旧市街までは徒歩約10分。電車の乗り方などについては、こちらを参照ください。

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