ピアチェンツァの郷土パスタ「Pisarei e faso’(ピザレイと豆)」

イタリアの面白さは各地の違い。それは歴史だったり、方言だったり、そして料理!州ごとだけでなく、エリアや市でも違う料理があるほどの多様さなのです。なので、おらが村から出る時は必ずその地の料理を食べたり、お土産に買って帰ったりしています。ここ数カ月、取材でイタリア各地を回っているのですが、先日はお隣の州エミリア・ロマーニャ州へ。お隣、しかもおらが村はトスカーナでも北にあるのでトスカーナ南部に行くよりも断然近いのですが、エミリア・ロマーニャと一言に言っても広い!ボローニャから東=ロマーニャはけっこう行っていますが、西は2019年12月に訪れたレッジョ・エミリアまでしか行ったことがありません。

隣の州なのに違う、エミリア・ロマーニャ州とトスカーナ州の風景

しかし、今回はぐぐぐーっと最西端まで。ロンバルディア・ピエモンテ・リグーリアの3州に囲まれたボッビオという村に行ってきました。ここはピアンチェンツァ県でピアンチェンツァ郷土料理の宝庫!そして滞在していた日が偶然にもメルカート(市)が立っており、これは買わないわけにはいきません。いろいろ買ったのですが、まずは生パスタ屋さんで買い賞味期限が短いこの「ピザレイ」を食べてみました!ピザレイはピアチェンツァの「ピアット・ポーヴェロ(粗末な料理)」。トスカーナでは余った固くなったパンはリボッリータパッパ・アルポモドーロなど野菜との煮込みに使うことが多いですが、こちではパン粉にしてパスタにしてしまうのです!!

食べ方ですが・・・もうこれしかない!というくらい調べてもこれしか出てこなかった「Pisarei e faso’(ピザレイと豆)」。fagioli のことをピアチェンツァ方言でfaso’ と言うんですね。生パスタ屋さんでどうやって料理するの?と聞いたら、レジにある郷土料理本を開けて「写真撮っていいわよ」とレシピをコピーさせてくれました!

(写真撮るの忘れて食べ始めちゃいましたが💦)レシピはボッローティ豆でしたが、常備している白いんげん豆で。炒めた玉ねぎ・ニンニクに下茹でしておいた豆を入れ、トマトで煮た中に茹でたピザレイを絡めるだけ!本来のレシピでは、トスカーナではオリーブオイルオンリーが多いですが、ここは半分バター、そしてラードを使用。ダンナがこれを翌日お弁当にもっていくと、ピアチェンツァ出身の同僚が「昔おばーちゃんが作るこれに豚の皮が入ってるのをよけて食べてたわ」と言っていたそう。ほんと、郷土料理って奥が深いわ~!

ちなみにこちらはレストランで食べた、もう1つの郷土パスタ・ピノーリ。ピノーリ=松の実なので、え?ボッビオて松の実の産地なの?と思いきや、松の実の形のパスタだったという。こちらはじゃがいもとリコッタチーズが生地に入っているので、もちもちのずっしりした食感。前菜はシェアしてこのパスタだけだたったのに、食べ終えるのがつらいくらいお腹いっぱいになりました!

皆さんもイタリアに旅行に来たら、ぜひ郷土料理を探して食べてみてくださいね~。

【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】

「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」

いずれも読み放題に入っています!

関連記事

  1. 好きな「サルーミ」はどれですか?

  2. 【我が家の食卓】余ったボッリートを美味しく&無駄なく食べる「フランチェジーナ」

  3. 冬の定番お菓子!スキアッチャータ・アッラ・フォオレンティーナ

  4. イタリア北部、トレンティーノ・アルトディジェ州の美味しいもの

  5. レッジョ・エミリア「Botte Gaia」、かわいい広場にある小さなオステリア

  6. 【アフターコロナ】いちばん食べたいトスカーナ料理は?まっさきに行きたいレストランは?

  1. 無料でワインセラーが見学できる!モンテプルチャーノのワイナリー…

    2024.10.29

  2. モンテプルチャーノのクリスマスマーケット

    2024.10.24

  3. 4.50€の幸せ

    2024.10.06

  4. 食いしん坊にはたまらない!サンミニアートの「白トリュフ祭り」、

    2024.09.29

  5. イタリアでバレーボールをリアル観戦しよう!

    2024.09.14

  1. イタリアでの視察・取材&写真・記事作成を代行します

    2019.11.07

  2. トスカーナ北部ロンダで「自然農法」農家視察研修プログラム

    2019.10.17

  3. 世界遺産の大パノラマを960mから見渡す!ラディコーファニの要塞

    2018.04.01

  4. 食材ほとんどが自家製!フィレンツェ北部の田舎でマンマの料理レッ…

    2018.02.01

  5. 通訳アテンド同行で安心!電車&バスで行くワンディトリップ

    2018.03.19

イタリアの宿泊なら?

このエラーメッセージは WordPress の管理者にだけ表示されます

エラー: フィードが見つかりません。

アカウントを接続するには、Instagram Feed の設定ページに移動してください。

Copyrighted Image