昔は私も食物や農業に興味はなかったけれど、イタリアに来て、田舎に移住して、そして家庭を持って・・・本当の意味での高品質の食物は何か、そしてそれを支える生産者さん、すなわち農業は、とても身近で興味深いテーマになっています。イタリア全体で関心が高いテーマでありますが、自分の生活の中で農作物を購入するGAS(優良な生産者さんから直接購入する消費者グループ)や地元の生産者さんに触れ、仕事でアグリツーリズモやオーガニック・ビオダイナミックの生産者さんに触れ、特に先日インタビューで訪問したトスカーナ州や農業組合でのお話を聞くと、トスカーナはやはり農業や農家さんの持続・発展に力を入れていると感じるのです。
そんな時に発見した、このニュース、「農事業を行いたい40歳以下の若者支持へ1800万ユーロ、申し込みは2月3日まで」。
これはトスカーナ州の2014年~2020年の農村発展プロジェクト青年部門による「青年パッケージ」の企画。若者、と書いていますが、その申し込み条件の年齢は「すでに農業家として2年以上のIVA納税者登録番号を持つ18歳~40歳」と幅広く、選ばれた1位のプロジェクトには3万ユーロ(山間部は4万ユーロ)の賞金と多様化・差別化のための投資に対して50%(山間部は60%)の補助が受けられるというもの。
州担当者が語る目的とは「若い農業従事者を生み出し、世代交代を促進させる。すでに世界的にレベルの高いトスカーナの農業に、新鮮で活発なエネルギーを注入し、若い人にその主役となる可能性を与えたい」。今までの視察通訳でイタリアのオーガニック農家の方、そして日本の若い農家さんと接し、また先日、農業発展についての研究をさえている教授とのお話から、やはり北リアの農業、その中でも最先端をゆくトスカーナの包括的農業政策について、学ぶことが多いなぁ、と感じました。
私が野菜や小麦粉を購入しているおらが村の農家も、新規農業就労者。しかし、ファビオはとっくに40代を超えてからの再出発なので、移民政策を使ったり、独自で生産物を使った食事会を開催したり、地元のトレッキングガイドと組んでイベントをしたり、とにかくアイディアを出し実行しています。
農業を志す方やすでに経営をされている方、また行政や協会の政策・施策について研究している方、そんなイタリアの、トスカーナの行政訪問や現場視察に来られませんか?ご興味のある方は、ぜひこちらまでお問い合わせくださいませ。