トスカーナの西側、リヴォルノ~ピオンビーノまでの海岸を「エトルリア海岸」と呼びます。ここには、エトルリア文化の残った村、要塞などがたくさんあり、このカンピリア・マリッティマもその1つ。
旧市街へのアクセスはいろいろありますが、バス停から近いピサ門。イタリアの旧市街に入る門は、だいたいその門が向いている都市の名前がついており、別の方向ではフィレンツェ門もありました。このピサ門を入ってすぐ右、写真の右の塔のような建物にツーリスト・インフォメーションがあるので、ここで地図をもらったり、情報を入手すると良いですね。
そこからはずっと上り坂で歩くのちょっと辛いですが、100mほど上ると中心の広場・レプッブリカ広場に到着します。
観光客はほとんどいませんが、バールで遅い朝食をとったり、キオスクで新聞を買いに来てたり、地元の人の活気が感じられます。そして建物の石が明るい色で、この日は更に晴天だったので、旧市街全体がとてもイキイキとした感じ!
広場からはいくつも道が出ているのですが、まずは時計のある建物の方向へ歩いて行きましょう。時計のある建物はプレトリオ宮。これってイタリアの中~小さい町には必ずと言っていいほどある、法務官の宮殿で、正面にあるのは歴代司法長官の紋章です。そこからは標識に従って、要塞を目指します。
要塞と言っても完全なものでなく、崩れて一部が残っているだけでしたが、突き抜けるように青い空に、古の要塞が映えます。ここに残った窓から見えるパノラマが、まさにツーリスト・インフォメ―ションで見たポスターだったんですね。窓が額縁の役割を果たし、美しいパノラマがまるでの絵のよう。
そして海の方へ目をやると・・・まさに絶景!!
この時は先着でドイツ人らしき女性2人組がいましたが、彼女らが去ってからはこの景色を独り占め。海からの心地よい風を浴びながら深呼吸・・・気持ち良すぎていつまでもいたくなるほど。
そこから別の道から下りてみたのですが、こんな風にくねくねの段差の少ない階段が続いていました。
そこからは住んでる人しか通らないような、 生活感が漂う静かな路地が続きます。路地フェチの方はテンション上がること、間違いなしです。
ちなみに、カンピリア、とつく町が他にもあるので、カンピリアってどんな意味かな?と思ったら、それはプレトリア宮の説明書きに答えがありました。カンピリアはラテン語で水が豊富な地、の意味で、カンピリア・マリッティマ=マレンマ地方の水が豊かな地。ちなみに、カンピリアと名前がつく町はイタリアで全部で7つあるそうです。
ギャラリー(写真をクリックすると拡大します)
基本情報
【観光協会】
Ente Valorizzione Campiglia
【行き方】
フィレンツェなど北からは電車でリヴォルノ経由、ローマなど南からはグロッセート経由でCampiglia Marittima下車、Tiemme社のバス002番にて旧市街へバスの時刻表は 駅→歴史的地区 、 歴史的地区→駅 。フィレンツェからだと乗り継ぎの関係もありますが、3~4時間かかります。電車についてはこちらを、バスについてはこちらをご覧ください。
ハイヤーで近郊の町と合わせて周遊するのがおススメです。ご希望の方は、お問い合わせください。
近郊の他の町は、北より、ワインでも有名なボルゲリ、イタリアで最も美しい村にも選ばれているスヴェレート、マッサ・マリッティマなど。
【AMAZON KINDLEより、2冊のトスカーナ本を発売】
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