古代遺跡~映画の舞台まで見所たっぷり!ヴォルテッラ

主要5都市 以外の町は 小さな村のカテゴリー にしていますが、ヴォルテッラはこのカテゴリーに入れていいものか?と悩むくらい予想以上に大きな町、いや歴史的地区が大きな町でした。そして周辺のチェチナ渓谷の雄大な景色も、世界遺産のオルチャ渓谷にひけをとらない素晴らしさ。

旧市街への入り口はいくつかありますが、町の北西のサンフランチェスコ門からスタート。そこからすぐのサンフランチェスコ教会は礼拝堂の壁画が美しいので、ぜひ入ってみてください。

そこから大通りは歩かず、パノラマを眺められるのでは?と、南の城壁沿いへ。ちょうど、かつての洗濯場が見えます。しかし、それ以上に印象的なのはがこの景色:古いサンフェリーチェ教会 と、同じ名のついた門から見えるチェチナ渓谷。なんとも小さく素朴な教会に心を奪われてしまいます。

その先からは壁が高くて景色は見えず、そのまま坂を下りて行って南側の門を見に。というのも、この門は紀元前3~4世紀のエトルリア時代のものがほぼそのまま残っている門なのです。


門のあるのは3つの人面らしいのですが、言われないと分からないほど風化しています。

そこからパノラマも見つつ、坂を上ってドゥオモに向かいます。ドゥオモに行くと、そこからドゥオモ、プレオーリ宮、プレトリオ宮と続きます・・・というのも、ドゥオモの後ろの扉から出ると、目の前がプレオーリ宮になっています。

現在は市庁舎になっているプレオーリ宮では、ロビーに入ってみましょう。高いヴォールト天井に、フィレンツェの代表官の紋章がたくさん並んでいます。その横の建物には、観光案内所があるので、ここで地図や情報などを仕入れるといいですね。ヴォルテッラは 映画・ニュームーン・トワイライト の舞台で、映画の中ではマッツォーニ通りのマンホールがヴァンパイア世界への入口だったそう!この映画ファンにはたまらない、こういった撮影スポットを周る“ニュームーンツアー”もありますので、観光案内所でチェックしてみてください。

そしてローマ時代のものは、このローマ劇場跡。こちらは単独でのチケットはなく、エトルリア博物館とのセットになっています。時間がない方、博物館に興味がない方は、上の城壁からもやや遠めですが全景は見ることができます。ここの坂を下っていくと、エトルリア門と逆にあるフィレンツェ門に到着します。

今度は門からまっすぐ坂を上って旧市街の真ん中方向へ、そこのあるサンミケーレ広場にトスカーナ塔があります。このトスカーナ塔をはじめ、数本あるこのタイプの塔はかつての塔を家として再利用されていたもの。なので、あまり高くなく、上るのもあっという間ですが、旧市街が間近に見えて、とても迫力があります!

北方向にはフィレツェ門とその向こう側にはチェチナ渓谷のパノラマが、南方向には密集した茶色の建物とプレトリオ宮の後ろ姿が、そして東方向には要塞が見えます。

そこから最後の東ゾーンへ、9月20日という名のついた大きな広場はレストランのテラス席もあり、活気いっぱい!木々や花がつたう雰囲気のある建物が多く、どこを切り取っても絵になります。

そこから東へまっすぐ行くとセルチ門と要塞の一部が。この町の東端の塔は、メディチ家のロレンツォ・イル・マニーフィコの命で建設された15世紀のもの。要塞は現在刑務所として使用されているので、中には入れません。そこから要塞沿いのカステッロ通りを東に進みプレオーリ広場に向かいますが、要塞が終わった左手には大きな公園 (考古学公園)があります。お子様連れで町歩きにつかれた時、ヴォルテッラで数泊ゆっくりされる場合はうまく使えそうな公園ですね。

ヴォルテッラは、見るモニュメントはたくさんあるけど、ド派手なものはなく、全体的にほどよい活気がある。お店やレストランも豊富だけれど、ザ・観光地的なもんは少なくのんびりしている。そしてメインの通りをはずれると住んでいる人の空気にも触れ、路地もさまよえ、可愛い絵になる場所もたくさんある、とても魅力的な町です。イタリアの有名な都市はほぼ当てはまるかもしれないけれど、エトルリア時代からローマ時代、そしてルネサンス期に渡るまでの 歴史の蓄積もひしひしと感じられます。

地図では分かりにくいですがアップダウンが所々にあり、冒頭にも書きましたが結構大きい町なのでかなり歩くうえ、ほとんどが石畳なので、歩きやすい靴は必須です!

  ヴォルテッラの宿泊施設はコチラ  

ギャラリー(写真をクリックすると拡大します)
基本情報

【観光協会サイト】
ヴォルテッラ観光協会

【行き方】
フィレンツェやシエナからは131番のバスでコッレ・ヴァル・デルザまで行き、770番のバスに乗り換え、合計約2時間前後。あるいはフィレンツェから直通電車で約45分・ピサから直通電車で約20分のPontedera-Casciano.T駅から、駅前斜め左のバスターミナルより500番のバスにて約1時間20分。

バス131番の時刻表や路線図はこちら
バス770番の時刻表や路線図はこちら
バス500番の時刻表や路線図はこちら
「Download line timetable and map」をクリックすると時刻表がダウンロードできます。

バス(市バス&長距離バス)を乗りこなそう!

500番のバスから460番のバスに乗り換えが必要ですが、同じピサ県の小さな村・ペッチョリもおススメです!
バス460番の時刻表や路線図はこちら
「Download line timetable and map」をクリックすると時刻表がダウンロードできます。

ピサ近郊ペッチョリ、村の活性は現代アート×サステナビリティ×イノベーション

効率良いのはやはり ハイヤー です。フィレンツェからだと サン・ジミニャーノと合わせてもいいですし、エトルリア海岸の他の町: カンピリア・マリッティマスヴェレート マッサ・マリッティマ を周って オルチャ渓谷 、あるいはマレンマ地方に抜けるのもアリです。ワイン好きの方は、スーパートスカンの聖地・ボルゲリ も小一時間ほどで行けますよ。ハイヤー手配やコーディネイトについてはお問い合わせください。

愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!

人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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