キアンティと呼ばれるエリアは広いですが、その中でも一番北にあるのが、このキアンティ・ルフィナの生産地域です。おらが村もこのエリアに位置するため、すでに2つのワイナリーを紹介していますが、数年前にできた新しいオーガニック・ワイナリーを紹介します。ここはキアンティ・ルフィナの生産エリアでも一番北。フィレンツェから直通電車で約55分、そこから車で10分ほどですが、最後は舗装のない山道をゆき、ぱあっと広がった空間の奥にあります。それまでの山道がうそだったのような、開放的な空間。こんな最高の自然環境で、自然のものだけでぶどうを育ててゆくのです。
オーナー・ニコーラさんの本業は弁護士。しかし、田舎のプーリア州でおじいちゃんがしていたワイン造りが忘れられず、すでに移住していたフィレンツェからほど近いこの地に魅せられ、2016年にワイナリー造りを開始。古い農家を改修し、機材を購入し、放置されていたブドウ畑を整備、そして新しい畑・・・そんな風にして叶えた、ニコーラの夢のワインは、化学肥料を一切使わないオーガニック。すでにオーガニックワイナリーで働いていたスタッフとベテランの醸造家とともに稼働し、2019年の秋に最初のワインをデビューさせたばかりです。
トスカーナのブドウの品種であり、キアンティ・ルフィナには欠かせないサンジョヴェーゼはもちろんですが、ここの面白いところはあまり聞いたことのないフランス種や多州の品種を栽培していること。すっきりとフルーティなキアンティ・ルフィナは定番の美味しさですが、私のお気に入りは、サンジョヴェーゼに40%ガメイ種をブレンドしたインチピット。IGT はこのインチピットの他にも、このムジェッロ地方によく適合するとして、近年生産が増加し、今やこの地を代表する品種となったピーノ・ネーロ100%のイル・ボルゴも。当然、キアンティルフィナのリセルヴァも、そして5種ブレンドの白ワインやロゼもあり、合計で6種のラインナップです。
アグリツーリズモを併設しているのですが、宿泊者はもちろん、外部ビジターにもワイナリー見学&テイスティングを受け付けています。ベーシックな2本テイスティングプラン、またはサラミ・チーズ・ブルスケッタなどの軽食付きプラン(小食の方ならランチの代わりにもなります)もありますよ。
また、日本で輸入販売して下さるインポーターさんも募集中!お気軽に、お問い合わせ下さいませ。
上の動画は、2021年3月~9月に行っていたトスカーナ自由自在チャンネルで「オーガニックワイナリーの12カ月」と称して毎月ライブを行っていた時のもの。ブドウ畑やワイン造りの仕事を通して見る機会はほとんどないかと思います。1本のワインが出来上がるまでの様子をぎゅっとまとめています。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【ワイナリー見学&テイスティング(通訳付き)】
フィレンツェより直通電車にてコンテア・ロンダ駅またはディコマーノ駅下車、そこから通訳と共にスタッフの車で20分~10分。ブドウ畑、セラーなどの説明の後、ワインをテイスティングします。所要時間は1時間~1時間半。フィレンツェ行きの電車まで時間がある場合、ディコマーノの町を散策します基本的に午前中になります。
2名参加の場合、1名料金65ユーロ(ワインテイスティングのみ)、75ユーロ(サラミなどおつまみ付き)。3名参加の場合の1名料金50ユーロ、60ユーロ(サラミなどおつまみ付き)。フィレンツェからの電車料金は含みません。
おらが村・ロンダやフィレンツェ以外からお越しの場合、または電車でなくハイヤーで来られたい場合、3名以上の場合はお問い合わせください。
【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
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