遺産、というのはかなり大袈裟ですが(苦笑)。
先日、料理を作ろうとしたとき、そして引き出しで探し物をしたとき、昔の仕事に関する品が出てきました。昔、と言ってもかなり昔、なにせ日本で大学をでて新卒で入った会社でのものでしたから。だからざっと25年前、なんだか思い出に浸ってしまいました。やめようと思うまで、決めてから、実際にやめるまではいろいろありましたが、大変だったことも笑い話に、あれだけストレスをためていた仕事も、思い出すのは楽しかったことのほうでした。あんなに辛かったのに。一方、トスカーナ自由自在を始めるあたりまでしていた仕事に関しては、実際に役得で頂いた品などがまだ身近にあり、頭では「楽しいこともあったし何よりもかけがえのない経験になった」と捉えていても、ここまではすっきりと良い思い出にはなり切れておらず・・・これはまだ5年前のことなので、新卒時とは5倍の差。やはり、
「時間が解決してくれる」
というのは本当なんだな、と改めて思いました。だから5年前までの仕事も、もう少ししたらきっと楽しかった思い出だけが残る・・・でしょう(苦笑)。
ここからは私の思いで話になりますが・・・写真の品の説明を。東京の大学を出て入ったのは、住宅機器設備会社。大阪本社で、総合職として宣伝課に配属されました。私の担当はキッチンで、すでにあるカタログやチラシなどの販促物の改定、新商品が出れば新しい販促物の制作があるのですが、制作会社とカメラマンとともに、メーカーの立場で制作管理をする仕事です。まずは左の本はというと・・・スタイリング小物!スタイリストさんはレンタルあるいは購入、または私物でスタイリングをされるのですが、これは確か購入分。本来は次回以降の撮影にも使いまわすために保管するのですが、確かすでにイタリア好きが知られていたから?だったかは忘れましたが、上司に「これ欲しかったらあげるよ」って言われたんです。イタリア好きで仕事の後にイタリア語会話にも通っていたとはいえ、まだまだ何も知らなかった頃。出てくるイタリア語や、イラストで描かれた南イタリアの風景、そしてイタリアの日常的な描写に、ほぉぉ~💛と眺めて思いを巡らしていたものです。余談ですが、こういうスタイリング小物で一番「オイシイ」のは何か?何の撮影の時でしょう?それは、新しい冷蔵庫の撮影!!中のレイアウトを見せるために、空っぽでなく食品を入れないといけないのです。箱ものは使いまわしの空の箱ですが、ケーキとかもあったような?撮影終わってから皆で食べたり、楽しかったな~。冷蔵庫の仕様変更はめったにない&あってもメーカーから借りる&合成で済ませたりもあったので、6年の在社中に2回ほどあった気がします。
そして2つ目は、テスト写真。この時、キッチンで一番高額な商品の大改定があり、モデルさんを使ったんですね。もちろん日当はけっこうかかりますので、同じくらいの身長(あくまで身長だけ・笑)の私でテスト撮りをしていたのです。当時はカメラもデジタル化する前で、ポラロイドでテスト撮り、本チャンはポジ、ライトテーブルに置いて拡大鏡でチェック。制作ももちろんデジタルでなく、紙の版下!という時代でした。今は何もかもがデジタルだと思いますが、アナログで全てが回っていた時代も、なんだか懐かしいですね。
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