マレンマ地方の3つの凝灰岩の町のうち、一番小さい村がソヴァーナ。丘の上に威厳をもってそびえたつピティリアーノとは違って、ここは緑の山の中にポッツンと出てくる可愛らしい町で、童話の中に紛れ込んだ錯覚に陥ります。町は本当に小さくて、この メインの広場=プレトリオ広場 の前後左右に少し広がっただけ。一番奥にあるドゥオモを見ても1時間くらいで散策できる大きさ。建物もみな3階が最大で、 何もかもが小粒 (笑)です。
広場の正面にちょこん、と建つのは、中世に建てられた 文書資料館 。正面の作りは、この地域ならではの 凝灰岩の切り石 だそうです。しかし、ここの1階部分、今何になっているかと言うと・・・
なんと 郵便局! もちろん現役で、外観は中世のまんまですが、中の装備は現代のものでした。入口の右にあるのは、なんと壁に鉄のプレートが付けられたポスト。イタリアの古いお宅だと、こんな風に建物と一体化したものをよく見かけます。
その右側手前にあるのが、 プレトリオ宮=法務官の館 。建てられ始めたのは1200年代ですが、改修などを重ね、現在の姿になったのはルネッサンス時代。紋章は当時の法務官を務めた家の家紋です。現在は凝灰岩考古学センターなどが入っています。この村一番の見所であるドゥオモは、郵便局のある時計のある建物の左右の道、どちらからでもまっすぐ行けばたどり着きます。
見どころは広場にきゅっと、と書きましたが、私のような路地おタクには広場以外にもソソるポイントがいっぱいです。お花がキレイに飾られた家屋、何気なく駐輪された自転車、そしてアンティークショップ。何もかもが、とにかく可愛い。
町のはずれには、中世初めにこの地を治めていたアルドブランデスキ家の要塞。そして、なんとこの町からは教皇も輩出(グレゴリオ7世)してるとは、びっくりでした。
小さい村ですが、ほっこりするのにとても良い村。エトルリア文化や遺跡好きの方は、すぐそばのネクロポリにもぜひ足を延ばしてみて下さいね。
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基本情報
【行き方】
交通機関はなしに等しいく、ピティリアーノやソラーノよりTiemme社の18P番のバスで10分ですが、1日1~2便です。( ピティリアーノ→ソヴァーナ 、ソヴァーナ→ピティリアーノ )。バスについてはこちらをご覧ください。
ピティリアーノ、ソラーノの他の凝灰岩の町、または天然温泉のサトゥルニアなどと合わせてハイヤーで巡るのがおススメです。ハイヤーについては、 こちら を参照ください。