フィレンツェから電車で50分、私が住むロンダという小さな村では、オリーブオイルの搾油所が見学できます。搾油所経営自体がオリーブオイルの農家なのですが、11月にもなると、近郊のオリーブ農家や、トスカーナの田舎ではめずらしくない自宅用のオリーブを搾油する地元民で賑わんですよ。ここは家族代々引き継いてきた搾油所で、昨年までは伝統の石臼で挽いていましたが、石臼挽きの搾油所がほとんどないこともあり、長年使用して摩耗した石の交換ができず、今年からは新機器を導入しました。とはいえ、潰して絞る作業は機械の中で行われますが、オリーブを運ぶトラックから投入、洗浄と、オリーブと水を分離、オリーブオイルの抽出までは昨年までと同じで、全て見えるようになっています。
大豊作の2018年と打って変わり、2019年は5月の長雨から一気に真夏になったため、オリーブは不作。そして収穫の11月も雨続き・・・それでも、オリーブ農家はもちろん、自家製でオリーブオイルを賄っている家庭ににとっては死活問題なので、雨が止んだ時間になんとか収穫し、こうして搾油所にもってきています。
こうして、今まで石臼がゴロゴロとオリーブをつぶし、圧搾機でじゅわーっと絞っていた場所にはこんな機器が並んでいます。石臼の風情はなくなってしまいましたが、昔を懐かしむかのように作業場には昨年までの写真や
昨年まで現役で頑張っていた石臼と、圧搾機が展示してあります。今まで、ありがとう!そして圧搾機の隙間から見えているおじさんは、自分のオイルができるのを待っています・・・
終盤だったようであまり量はありませんが、Oro verde(黄金の緑)と呼ばれるトスカーナならではの色合い、そしてピリッと辛いオリーブオイルが誕生します。
オリーブの実を運んでくるところからオリーブオイルができるまでの説明を聞き、搾油所のオリーブオイルをテイスティング。もちろん、今年の新オイルもご購入頂けます!
見学ご希望の方は、まずお問合せ下さいませ。搾油所見学だけでもよし、マンマの料理レッスンもあわせて、おらが村の秋を満喫して下さいね。
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基本情報
【見学期間・料金】
オリーブの収穫時期以降になりますので、 一般的に10月末~12月頭くらい まで(搾油所が稼動しているか確認が必要 )。稼働後、搾油予約が入っていれば土曜日以外毎日の10時~11時30分の見学です。新オイルと同農家が生産しているワインのテイスティング付き、もちろんオイルの購入も可能です。
通訳付き見学 は、お1人60ユーロ 、お2人の場合は 1人80ユーロ。
【行き方】
フィレンツェ駅から直通電車で約50分 (Borgo S.Lorenzo 行き・Pontassieve 経由)、 Contea-Londa 下車。最寄り駅からは3キロありますが、月~土は駅~ロンダまで市バスがあります(基本的に電車の時間と連携していますが、ない便もあります)。また月~金に朝にフィレンツェ発&夕方にロンダ発の直通バス(木曜除く)があり、フィレンツェ駅前 バスターミナルより直通バスで約1時間20分、 Londa 下車。電車についてはこちらをご覧ください。バスはレプッブリカ広場に着き、ここで私がお待ちしています。バスの時刻表は こちら 。バスについてはこちらをご覧ください。日曜日と祝日は、フィレンツェからの直通バス&最寄り駅からのバスがありませんが、こちら に宿泊いただければ、チェックイン&アウト時、最寄り駅の送迎付きになります。
フィレンツェ駅・フィレンツェ空港、その他の場所からの車送迎(有料)は こちら をご覧ください。
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
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