739イタリアはグルメの宝庫ですが、そのうちの1つがトリュフ!とはいえトリュフは天然なので、どこでも採れるわけではありません。トスカーナのトリュフの有名産地はサンミニアートですが、フィレンツェ県北部でもトリュフが採れ、トリュフ狩りを体験させてくれるところがあります。場所はフィレンツェから約40キロの森の中にあるアグリツーリズモ。ワインやオイルも生産していますが、ここの一番の目玉はトリュフなのです!
まずは母屋の1階レストランに荷物を置いて、外でブリーフィングスタート。元々のトリュフ狩りの始まりは、この母屋の前の木の根元に、現オーナーのお母さんが偶然トリュフを発見したことから。この土地はトリュフに合うんだ!と信じたご夫婦(現オーナーのご両親)は、いろいろ調べて、トリュフができやすい樹木を敷地の中に植え始めます。当然すぐにトリュフがバカバカできる訳でないのですが・・・30年ほど経った今、その努力が実っており「彼らには感謝する以外ない!」とにんまりのラッファエレさん(笑)。
当然私有地なので、他人の進入禁止!!ラッファエレか、彼が許可を出した人しか入れないし、当然トリュフ狩りもできません。こうして一般の方とトリュフ狩りをすることはもちろん、採れたトリュフを販売しているので、他人に採られたりしたらたまったものじゃありませんよね。写真はコラボしているトリュフ狩人のアレッサンドロ。愛犬のシンミアと一緒に、私たちも森に入ります。
森と言っても、とても整備された平地なので、一般の人でも滑りにくい靴さえあればOK(この日はぬかるんでいたので、皆でゴム長靴を借りました)。訓練を積んだシンミアはメスの2才半。訓練も、そして本番も、飼い主との信頼関係が欠かせません。もうアレッサンドロが好きで好きでたまらない!というのが全身かあふれ出ていて、めちゃめちゃ可愛いんです。
そんなことを話してる間に、もう1つ採ってる!しかも最高級の白トリュフ!!トリュフ自体は1年を通じて採れますが、時期によって種類が変わります。この白トリュフは11月だけのお楽しみ~。トリュフはきのこの一種で、時期になると一定の樹木の根っこにたった1日で形を形成するそうなんです。ただ土の中にいて、ある時期になると豊かな香りを発するので、ここにトリュフがある!と分かるわけです。
ただし、地上の上でそれが分かるのは嗅覚の鋭い動物だけ。犬の嗅覚は人間の500倍で、このシンミアも地面をくんくん嗅いでココ!という場所でいきなり掘り始めます。かつては豚もトリュフ狩りに使われていましたが、豚は犬ほど人間の指示を聞かないのが問題(苦笑)。シンミアは、アレッサンドロのストップ!の指示にピタリと掘るのをやめ、あとはアレッサンドロが注意深く、トリュフを傷つけないように掘って採取します。ここで傷がつくと、価格がやはり下がるそう。ちなみに野生のイノシシやネズミも嗅覚がいいようで、彼らの被害にあうこともしばしばだとか。
トリュフってなんだか「高級食材」というイメージしかないですが、それがどこで、どんな風に生まれて、どんな風に採られるのか?原形はどんなものなのか?そして動画のように実際に採ってみたり!実際に見て聞いて採ってからでは、その味も感動もひとしおなのです・・・ということで、クライマックスはもちろんお食事!
前菜の生ハムとチーズ、そしてトリュフ入りのサラミ!もう香りがすごくて、味わいも格別!そしてプリモのタリアテッレ(平うち麺)は・・・
さっき一緒に採った白トリュフを、1人1人、ラッファエレが削ってふりかけてくれます!!!
至福の時・・・と言う以外、他に言葉が見つかりません・・・これはやはり、実際に体験して頂かないと分からない感動でございます。
そしてデザートは、この地域ならでは!の栗粉のクッキー各種。フィレンツェ北部の山間一帯は、栗の産地。小麦がない山の生活で欠かせなかった栗は、乾燥して粉にして、こうして日常的に使われていました。素朴でふんわりとした甘みがあって本当に美味しいのです。
そして、秋ならではの霧にかすむ山々と、美しい黄葉も見られ、一同うっとり・・・心も体も胃袋も、満喫できるトリュフ狩り、ぜひ体験しに来てください。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【フィレンツェ発着、日本語通訳アテンド付き・トリュフ狩り&ランチ】
8時40分フィレンツェから直通電車で最寄り駅へ(40分)→ハイヤーにてアグリツーリズモへ→トリュフ狩り+トリュフランチ→ハイヤーで最寄り駅まで→直通電車でフィレンツェへ(40分)15~16時頃着
ランチプラン(最低参加人数3人)=前菜、パスタ(トリュフかけ)、デザート、水、カッフェ。3人参加の場合の1人料金は180ユーロ。
生パスタレッスン付き(最低参加人数2人)=生パスタをシェフと一緒に作ります。メニューは上記と同じ。2名参加の場合の1人料金は300ユーロ。
いずれの場合も、フィレンツェ⇔最寄駅の電車代は含みません。電車代は合計10ユーロ程度です。
※上記価格は2020年3月末までの価格です。
※最低参加数以下でも、別からのお客様がいる時は参加できることがあります。まずはお問合せ下さい。表記以外の人数の場合は料金が変わりますので、お問い合わせください。人数が多いほうが割安になります。
※キアンティ・ルフィナのワイナリーや周辺の小さな村(スカルペリーア、パラッツォ―ロ・スル・セニオなど)やおらが村のオリーブオイル搾油所見学やマンマの料理教室などと組み合わせることもできます。アレンジ可能ですので、お問い合わせください。
※行きだけまたは帰りだけ、あるいは往復をハイヤーに頼むことも可能です。お問合せ下さい。
【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
いずれも読み放題に入っています!
