キアンティ、と一言で言ってもエリアは広く、「キアンティ〇〇」と名のついたワインの銘柄も数多くあります。そのうちの1つ「キアンティ・ルフィナ」は、フィレンツェ北部シェーヴェ渓谷の銘柄で、生産者はたったの22ワイナリー。大規模なワイナリーはなく、ほとんどが中規模~小さな家族経営のものばかりです。
おらが村からほど近い丘を上っていくと、ほぼ頂上に現れるこのワイナリーは海抜400m、キアンティルフィナエリアの中でも最も高い位置にあります。昼夜の寒暖差が大きいため、ブドウの成熟が良く、芳香と酸味も高くなるそう。代表的な生産銘柄はもちろんキアンティ・ルフィナとそのリセルヴァですが、その他にも2種のIGT(地域特性表示)赤ワイン、そしてキアンティでは珍しく白ワインにも力を入れており、なんと5種類のIGT白ワインを生産しています。
ワイナリー見学の最初は、ブドウ畑から。今では大ブームのオーガニックワインですが、ここはなんと1998年から完全オーガニック栽培の農家。畑で土壌やブドウの説明を聞いた後、こんな素敵な中庭を通ってセラーに入ります(訪れた日はイベントで音楽ライブをっていました)。
セラーでの説明の後は、もちろんテイスティング。テイスティングは2種類:キアンティ・ルフィナ+白2本+オリーブオイルのシンプルなものと、キアンティ・ルフィナを含む赤3本+白2本+ヴィンサント+オリーブオイル+サラミ・チーズなどのおつまみ付き、があります。
家族代々で受け継がれてきたワイナリーも多いですが、ここはなんと1代目。設立したのはエンリーコさんとエリーザさん、1992年に結婚してすぐ、この土地に移住したそう。古い文献なども読みながら畑作り、ワイン作りに奔走し、ここまでワイナリーを育ててきました。実は8年前に一度訪れたことがあるのですが、当時は白ワインは1本もなく、当時はまだ小さかった子供たち3人も今では立派に育って、ワイナリーを手伝っています。
写真撮らせてね、とお願いしたら、「奥さんと一緒じゃないと!探してくる」と言ったエンリーコさん。公私ともに一時も離れられないパートナーだってことが、写真からもヒシヒシと伝わってきます。8年前は「見学&テイスティングはやっぱり時間がなくてできない」と言われたのが嘘のように、今回のお邪魔したイベントは押せや押せやのすごい人で、昔を少しだけ知る者としてはとても嬉しい発展ぶりです。
フィレンツェからは直通電車で50分の駅から車で15分ほどなので、半日あればワイナリー見学とテイスティングが可能です。おらが村からも至近なので、休暇の家宿泊の方が宿泊間前後に行くのも良いですし、秋に搾油所見学と合わせて1日、あるいは北部のトリュフ狩りと一緒に1日、というパターンも楽しめますよ。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
ワイナリー訪問ツアー
【フィレンツェ往復半日プラン】
プランA:キアンティ・ルフィナと白2本、オリーブオイル
お1人・120ユーロ(2名参加の場合)、90ユーロ(4名参加の場合)
プランB:キアンティ・ルフィナを含む赤2本と白2本、ヴィンサント(あれば)、オリーブオイル、サラミ・チーズなどのおつまみ付き
お1人・130ユーロ(2名参加の場合)、100ユーロ(4名参加の場合)
※ 各プランともに含まれるもの
ワイナリー最寄駅からのハイヤー往復、ワイナリー見学&テイスティング、日本語通訳
(フィンレンツェからの往復電車代、ワイン購入代金などは含まれません)
※ 休暇の家、トリュフ狩り、アントネッラのアグリツーリズモ、風車のアグリツーリズモなど、同じゾーンからの移動やパッケージプランについては、お問合せ下さい。
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