以前にローマのガイドに載っていない場所を紹介しましたが
ローマほどではないにせよ、フィレンツェにもガイドに載っていないお宝建築、ミュージアムなどが山ほどあります。とか言いつつ、私も偶然入ってビックリしたり、まだまだ知らない・知ってても&気になってても入ったことがない場所がほとんどですが・・・。という訳で、新シリーズ第一回目はこの「Chiesa dei Santi Michele e Gaetano サンティ・ミケーレ・エ・ガエターノ教会」です。ガイドには載っていませんが、フィレンツェ観光に来られた方なら、おそらく誰もが前を通ったことがあるはず。ドゥオモにも至近だし、フィレンツェのブランド通りとして有名なトルナブォーニ通りの端にあるからです。教会の前はワインで有名なアンティノーリ家の館、斜め前はエルメス!
教会が記録に出てくるのは1055年。サン・ミニアート・アル・モンテ教会のオルヴィエート会修道士が使用していましたが、1592年ころからテアティーノ修道士の所有に。当時は新しい修道会が多く生まれていましたが、その中でも名が通ったこのテアティーノ会は、フィレンツェの有力貴族と良い関係を持ちたくさんの寄付を受けていたため、1604年からこの古い教会を改修。今ではフィレンツェに残る1600年代建築・バロック様式の教会の代表的な建築物とされています。このエリアはすでにフィレンツェでは一番豪奢なエリアであり、寄付をした貴族たちも自分たちのおひざ元に「フィレンツェで一番豪華な教会」を期待していたのです。
そのような経緯もあり、教会内部の左右は各貴族の礼拝堂となっています。写真は現在もワイナリーを経営するマッゼイ家の礼拝堂。他にも現在でも通りの名前として残っているトルナブォーニ家、屋敷がミュージアムにもなっているマルテッリ家(下記リンク記事のTOP写真)などなど・・・
どれも当時栄華を誇った貴族の財を垣間見ることができます。しかし、マッゼイ家と同じく現在も歴史的ワイナリーとして有名な、目の前に館があるアンティノーリ家は?というと・・・ここだけは別格!で、教会内でなく、教会ファサードのすぐ左に併設されているのです。
駅とドゥオモの間で観光に来られたら必ず近くを通りますので、ぜひ入ってみてくださいね。
基本情報
Chiesa dei Santi Michele e Gaetano
Piazza degli Antinori 1
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