フィレンツェ・捨て子養育院でのエッシャー展、開催延長!

オランダ人の画家、エッシャー。だまし絵で有名な画家ですが、私は名前は聞いたことがあるとはいえ、はっきり認識したのは昨年にアブルッツォ州の村に行った時でした。その後に調べて見ると、見たことのある模様が繰り返させる絵や論理的にはあり得ない建築の絵など、見覚えのある作品が・・・そしてちょうどフィレンツェでエッシャー展をやっていることを知り、やっと先日行ってきました。場所はサンティッシマ・アヌンツィータ広場にある捨て子養育院。ここもリニューアル後に行けていなかったミュージアムなので、まさに一石二鳥!昨年の秋から始まり終了も間際の平日だと言うのに、けっこうな人でにぎわっていました。

エッシャーは1922年からローマに住み、トスカーナから南へよく旅行に出かけており、その時の作品も多く展示されていました。これは実際に村を訪れたスカンノ(写真右)。

アブルッツォ州スカンノ、写真家やエッシャーが愛した美しい村

写真左のカストロヴァルヴァも超遠方から見えたのですが、天気が悪くてしっかりは見られなかったのが残念。これらの後にはトスカーナのシエナやサン・ジミニャーノ、そしてカラブリア州のトロペアなど、行ったことのある町の絵が多くて嬉しかったです。

その後は、これぞエッシャーという模様が繰り返される作品へ。これらはスペイン・グラナダのアルハンブラ宮殿からイスピレーションを受けたものだそう。そして徐々に変容してつながっていく作品へ、木版20枚を使った192㎜×3875㎜の大作「メタモルフォーゼII」は目を近づけてその変容を追いたくなる傑作です。

エッシャー展ではチケット料金にオーディオガイドが含まれおり、このような代表作はガイドを聞けるのがとてもよかったです。

実はこのエッシャー展、中3の次男が遠足に行っただけあり、子どもたちも楽しめるようなパネルがいっぱいあります。テーマはやはり目の錯覚を使ったもので

白い布でかくされているこのソファーはつながっているのか?つながっていないのか?こういうパネルがセクションごとにあります。

そして床に連続した模様を施した鏡の廊下では、四方を同じ柄に囲まれるという不思議体験もでき、極めつけは代表作の「写像球体を持つ手」などに自分が入り込めるセルフィーコーナーがあるところ!

指定の位置に立ち、ポーズを決めたところで足元のステップを踏んで画面を固定し、それを撮影できます。希望者はタグ付けでSNSに投稿もできるようになっていて、これぞ現代的なプロモーション! これ見たら、自分も行ってやってみたくなりましょね。

エッシャーは結婚してからもそれぞれの実家から援助を受けて生活をしていたそうですが、1951年からイギリスやアメリカの雑誌に取り上げられて今に続く世界的名声を手に入れます。こんな風に、有名ミュージシャンのアルバムに使われたり、ファッションに使われたり。私も今までエッシャーの作品をじっくり見たことがなかったですが、絵画手法だけではなく、数学・建築的な知識を土台に独特の発想を持って次々と新しいスタイルを生み出したことにただただ「すごい!」と感銘を受けました。そんな印象をそのまま具体化したような彼自身の言葉がこちら。こんな

Solo coloro che tentano l’assurdo raggiungeranno l’impossibile
バカげたことを試みる者だけが不可能に到達する

こんな名言も赤いパネルに白地であちらこちらに書かれていますので、こちらもお見逃しなく。

エッシャー展は大好評につき、会期は元々の3月から5月7日までに延長していますので、それまでにフィレンツェに行かれる方はぜひご覧ください。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

エッシャー展の公式サイト
開催は2023年5月7日まで!
エッシャー展+捨て子養育院の共通チケットで大人16ユーロ

捨て子養育院ミュージアム(Museo degli Innocenti)
Piazza della Santissima Annunziata, 13 Firenze
Tel : +39-055-2037122

毎日開館、9:00-19:00
※最上階のバールは営業時間が違いますので注意!

捨て子養育院の最上階「Caffè del Verone」、フィレンツェの絶景を前に極上のカフェタイム

火曜定休、11:30-21:30

愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!

人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

本の詳細はこちら

 

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