古船が並ぶ美しき運河、チェゼナーティコ

リヴィエラ・ロマニョーラ(エミリア・ロマーニャ州ロマーニャ地方の海沿い)は、広い砂浜が南北に長く伸び、ホテルやキャンプ場が立ち並ぶ一大リゾート。その中で運河が美しい小さな町として、そして日本人にはサッカー日本代表を務めたザッケローニ監督の育った町として聞いたことがあるかも?が、このチェゼナ―ティコです。私たちは2022年の夏バカンスにチェゼナ―ティコのキャンプ場に滞在したため、晩は運河沿いの旧市街に出かけていました。

特に大きな見所はないものの、鉄道駅から中心までとても近く、外国人観光客も少ないのでイタリアの一般的な夏の雰囲気を味わうのにぴったり。アドリア海沿いを電車で旅する途中に半日ビーチで過ごしたり、シーフードのランチをとったりするのも良いと思います。

駅から5分ほど歩くと、左右に運河が見え、そこに橋が架かっています。運河の名前は「レオナルドの運河」。チェゼナ―ティコにはこれを始めダ・ヴィンチの名前の付いた場所がたくさんあり、何でかな?と思って調べて見ると・・・なんと、1500年初頭、ロマーニャ公国としてこのエリアをチェーザレ・ボルジアが統治していた時、ダ・ヴィンチに公国海沿いの運河再建を委託したそうで、その下描きがパリに保存されています。再建計画の下描がチェゼナティコの運河である決定的な資料はないのですが、その類似性からレオナルドがこの運河の設計をしたとされています。

橋から右斜め前に見えるのがサン・ジャコモ教区教会。建設は1324年と古いものですが、現在の可愛らしいピンクのファサードは、1763年の改築時のものです。そこから左側が海方向ですが、私たちは狙っていたジェラート屋さんがある川向こうの道を選んで散策します。

少し進むと対岸に見えてくるのは近代的な市役所。

そして右折するとお目当てのジェラート屋さん、その名もダ・ヴィンチ。2019年のジェラートコンテストでイタリア9位に輝いたというこのお店は、8月後半の夕食後と言う日時的なものもあるにせよ、ご覧のように長蛇の列! 私的にはちょっと甘すぎる感はあるものの、フレーバーの種類も多く、チョコ好きの次男が選んだチョコがけコーン+3フレーバーで3.50ユーロはお得(2022年8月現在)。別のジェラート屋さんも行ってみたかったけど、次男の希望により毎回ここで食べることになりました💦

その先のフィレンツェ広場には魚市場(時間的にもちろんしまっていますが)に、運河沿いでなくとも飲食店がこの界隈にもたくさん。

ここで外食したのは最後の晩の1回だけだったのですが、それまでに視察(笑)をして決めたのが、その名も「Osteria dei golosi (食いしん坊の食堂)」! ロケーション的にやはり運河沿い、でかつメニューの数(食わず嫌い次男のため💦)やポーション(育ち盛り男児×2のため)で決めました。期待通り、前菜盛り合わせ2人前でこのボリューム! 4人で食べても十分。

その後は1人づつ好きなものを頼んだのですが・・・私は海の幸のスープ好きなので、「シェフ特製の王のスープ」・・・名前的に不安があったのですが、やはり、鍋ごとという特大で具沢山のスープが運ばれてきて、「ほら、ヤバイって言ったやん!」家族で大爆笑。半分も食べきれませんでしたが、ちゃっかりお持ち帰り用に包んでもらい、翌日のランチでパスタに和えてしっかりと最後まで頂きましたよ。

しかし、この道を海方向に行けども行けども橋は存在せず、いったい向こう側にはどうやって渡るんだ?と思ったら、

こんな狭い運河なのに、渡し船が! 気になって料金を見て見たら50セントでした。確かに対岸に行くのにまた道を戻り、橋を渡って同じだけ歩く時間と体力が勿体ないのでしょう、たくさんの人が行き来していました。

そして2番目の運河の写真にたくさん写りこんでいる帆船は、なんと航海ミュージアムの屋外部門であるアドリア海伝統の船10隻。屋外なので通年見られますが、帆を広げているのは6月~8月末まで、火・水・金・土・日の8時~20時30分までとなります。

帆には所有家族のシンボルが描かれていますが、船体の装飾もとてもオシャレ! うち1隻、輸送用であったジョヴァンニ・パスコリ船は内部の見学もできるそう。そして屋内ミュージアムは上の写真にちらっとい写っている2階建ての白い建物で、中ではこれらの伝統的帆船の材料とその制作について分かるようになっています。私は下調べせずに散策していたので気づきませんでしたが、夏はなんと23時まで開いています。昼間はビーチ滞在や他都市から移動だったとしても、夕食後の時間を有効活用できますね。

そして最後に自転車レース好きの方へ・・・自転車レース好きの方なら、チェゼナ―ティコと聞いただけでピン!と来るかもしれませんが、ここで育った伝説の自転車レーサー、マルコ・パンターニの博物館が駅近くにあります。彼の栄光の軌跡やガジェット販売など、自転車レースファン、特にパンターニファンにはたまらない聖地でしょう。

こんな風に夜のそぞろ歩きだけでも楽しいチェゼナ―ティコ。イタリアの夏の夜を体感しに、ぜひ立ち寄ってみてください。北の世界遺産のモザイクの町・ラヴェンナからも、南のリミニからも直通電車で30分ほど。この2都市の移動の際、ここに立ち寄るのもおススメです。

  チェゼナ―ティコの宿泊施設はコチラ  

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

【観光協会】
Visit Cesenatico

【行き方】
チェゼナ―ティコはボローニャから直通電車で1時間30分。駅から運河まで徒歩5分。
電車の乗り方などについては、下の記事を参照ください。

電車を乗りこなそう! Trenitalia 編

愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!

人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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