映画「トスカーナの休日」の舞台、アレッツォ県の小さな村・コルトーナ

トスカーナは数多くの映画やCMの撮影場所にもなっていますが、このコルトーナもその1つ。その名も “トスカーナの休日”という映画の舞台になりました。それゆえ、トスカーナの小さな村の中でもとても人気のある村で、大きさや活気具合もちょうどよく、人気があるのが納得できます。

車で行っても、電車で行っても、下から見えるとこんな感じのコルトーナの旧市街。バスターミナルが到着する旧市街の入り口・ガリバルディ広場に着いて、すぐに分かる目抜き通りを行くと、おなじみのあの場所が見えてきます。

到着したのは レプッブリカ広場 、正面に見える 時計台のある建物は市庁舎 です。市庁舎前の階段では、休憩したり、ジェラートを食べたり。広場には食材店やエノテカ、陶器のお店や革製品のお店もあり、賑やかで楽しい・・・いつまでもいたくなる広場です。

市庁舎の右側の道を行くと、すぐ出てくるのがシニョレッリ広場。ここにはかつての執政官の館・プレトリオ宮がありますが、現在はエトルリア・アカデミア博物館となっています。

プレトリオ宮の右側の道を行くとすぐ、今度はドゥオモ広場。そのまま直進したところがちょうど町の端っこテラスのようになっており、美しいパノラマポイントにもなっているんですよ。

そしてドゥオモ。

向かい側には 教区博物館(4月1日~10月31日:毎日10時~19時、11月1日~3月31日:金・土・日・祝の10時~17時、12月26日~1月6日:毎日10時~17時、入場は閉館時間の30分前まで)があり、 フラ・アンジェリコ の「受胎告知」があります。フラ・アンジェリコの「受胎告知」と言えば、フィレンツェのサンマルコ美術館のものが有名ですね。その他にもサン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノにも。後者はフィレンツェ~コルトーナに行く道中にありますので、興味のある方はこの3つのを比較して鑑賞するのも面白いですよ(ちなみに、フィレンツェのサンマルコ美術館には階段上がってすぐのものと、独房にもう1つあります)。その他にもフラ・アンジェリコの「聖母と聖人たち」、更にシニョレッリの作品が多く展示されており、小さいながらも見ごたえのある美術館となっています。

大きな見どころはこれくらいですが、アップダウンの多い石畳をくじけずに(笑)散策すると、重なるアーチや石のある階段、花のディスプレイが可愛らしいお店、味のある路地など、絵になるスポットに出会えます。記事下のギャラリーに写真をたくさん掲載していますので、ぜひご覧くださいね。

私が1回目に行った時は、ちょうど夕刻までだったため、とても素敵な景色に出会えました。帰り間際に市庁舎の階段に座ってジェラートを食べていたのですが、日が暮れて来て前の建物がオレンジ色に。

有名なモニュメントを見たり、美術館に行ったりするのも旅行の楽しみですが、 小さな村を訪ねる時の醍醐味は、ゆったりとした空気の中で、何気ない景色に感動できる時間ではないかな、と思います。ただ、そこにいるだけで、それをただ眺めるだけで、幸せがこみ上げてくるような気持ちになりました。

そしてもう1つの絶景は、バスの停留所にもなっている、ガリバルディ広場から見るキアーナ渓谷の眺め。左奥に見えるのはトラジメーノ湖、その向こうはもうウンブリア州です。また足を止めて景色を堪能していると

言葉にできないくらい、美しい夕焼けが見られました。旅行、特に海外だとついつい慌ただしく見所だけを周ってしまいがちですが、その地でその時にしか見られないものは、たとえそれが突然であっても、しっかり堪能できる余裕をもって旅したいですね。

ギャラリー(写真をクリックすると拡大します)
基本情報

【観光情報サイト】
Cortona Web

【行き方】
フィレンツェから直通電車で約1時間、Camucia-Cortona駅下車。駅前かSU5番、SU4番、LS6番のバスで約10分、SU5番は終点コルトーナ・ガリバルディ駅下車、他2つは終点コルトーナ・メルカート広場で下車。

電車の乗り方などは、こちらの記事を参照ください。

電車を乗りこなそう! Trenitalia 編


バスSU5番の時刻表や路線図はこちら
バスSU4番の時刻表や路線図はこちら
バスLS6番の時刻表や路線図はこちら
「Download line timetable and map」をクリックすると時刻表がダウンロードできます。

ハイヤーご希望の方は、こちら をご覧ください。モンテプルチャーノやアンギアーリとセットになった1日ハイヤーツアープログラムもあります。

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飾らない、ありのままのイタリアへ!

人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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