違う国、イタリア国内でも違う州・違う町に行けば、必ず食べたいのが郷土料理。ローマは幾度となく来ていますが、いかんせん広いので、いつも散策途中で寄りやすい場所から選んでいました。しかし!今回は友人から教えてもらった、このレストランにどうしても行きたかったのです・・・今回のローマ旅行は母子2人っきりだし、長男の中学卒表祝いも兼ねていたし、なんてったって長男は最近なんでも食べる(しかもポルチーニやトリュフが好きなグルメ💦)ので、絶対いっしょに楽しめるから。
で、このレストラン「La Campana」。何がすごいかって、ローマ最古。いや、世界最古!1518年創業って、日本では室町時代、足利の時代ですよ?そんな時に、まさに今も残るこの場所で、すでにレストランがあったというのが驚きです。
そんな老舗だから、超敷居高いのかな~と思いきや、サイトなどでメニューをチェックしたり、レビューを見ても、超観光地としてはまぁ普通。予約のメッセージも迅速で丁寧。さらに給士係は全て蝶ネクタイの男性(おじさん多め)ですが、程よくきっちりで、感じもとても良いです。この日はコロナの影響もまだあり、エプロンとおそろいの黒地に緑ロゴのマスクをされていました。
さて、肝心のお料理ですが・・・ローマに来ると、カルボナーラかアマトリチャーナを食べてしまいがちな私(しかもこの日のランチは、ピンサ・ロマーナでカルボナーラ味を食べてしまったし)。なので、メイン狙いで・・・でもそれもいつもトリッパになっちゃうしなーと思い、給士係のおじさんに聞いてみたら・・・なんと、勧めてくれたのはコチラ!
トマトで煮込まれたものは、なんと牛の尻尾!牛の尻尾なんてまともに凝視したことないけど、こんなに太いんだ!?というのが一番目の感想。そして肉は、すじ肉みたい?確かに、しっぽでパチン、パチンと蚊を追っ払ってるイメージが・・・そりゃ筋肉質だわね。牛すじ肉のトマト煮込み、と思ってもらったら想像しやすいです。私はすじ肉好きなので、これも美味しく頂きました。
そして肉ラーな長男は、好物のサルティンボッカを。おらが村の肉屋でも焼くだけのサルティンボッカを購入しますが、元々はローマの料理。子牛肉に生ハム、セージを巻いたり、乗せて焼いた料理。面白いこの名前、簡単にできる料理であることから「Salto in bocca」=口に飛び込む、から来ているそうです。なんかあっという間に食べられて私は味見できず、気づいたらパンでスカルぺッタして、ソースも完食(笑)。その様子を見た給士係のおじさんが、「よほど口にあわなかたって、お皿見れば分かるね!」と嬉しそうに言ってきたほど。
そして付け合わせは、これ!!
ローマアーティチョークのユダヤ風。アーティチョークはいろんな品種がありますが、ローマのはまん丸ででっかいのが特徴。かつてローマのユダヤ人コミュニティで作られていたのが名前の由来ですが、要は、丸揚げでです。ちょっとつぶしてあるのは、あまりに大きくてそのままだと中まで火が通らないからだと思います。外はカリカリ、中は柔らかく、アーティチョークそのままの味を楽しめます。大好きなローマ野菜・プンタレッラが食べたかったのですが、早くて秋からしか出回らないそうです(そういえば前に食べたのは12月だった!)
こんな風に、長男と顔を突き合わせて幸せなひと時を過ごしました。メイン2品、付け合わせ1品、水1本、グラスワイン白1杯(しかもなみなみと!)、エスプレッソで48ユーロ。世界最古のお店で、雰囲気も料理も良かったので、これはおススメできます♪ 私たちはサンタンジェロ城から歩き、帰りはスペイン広場の駅まで歩きましたが、ナヴォーナ広場もすぐそこ!の、観光とも組み合わせやすい場所。ローマ観光の際は、ぜひ立ち寄ってみて下さい~外席は少ないので、予約がベターです。
基本情報
La Campana
Vicolo della Campana, 18
Tel : +39-06-6875273
火~日・12:30-15:00&19:30-23:00、月曜定休
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