イタリアの食については語るものが多すぎるのですが、その1つは、Salumi サルーミ。よくサラミですか?と聞かれますが、サラミはサルーミの1つ。語感がよく似ていますが、サルーミは「Sale (サーレ=塩)」が語源の言葉=保存のために塩やハーブなどを入れた一般的なハム類の相称です。郷土ごとに食文化も違うイタリアでは、郷土サルーミを入れると膨大な種類のサルーミが存在しますが、ざっと並べるとこんな感じです。
- Prpsciutto Crudo 生ハム
- Prosciutto Cotto ローストハム
- Speck スペック
- Mortadella モルタデッラ
- Salame サラミ
- Culatello クラテッロ
- Bresaola ブレザオラ
- Pancetta パンチェッタ
- Lardo ラルド
などなど・・・
どれが好きですか?と聞かれても、「ぜ、ぜんぶぅぅ~!!!」と言いたくなるほど、全部美味しい!
更に、同じ名前でも産地によってDOPになっているサルーミも多々あります。例えば生ハムなんて、パルマ、サン・ダニエーレ、トスカーナなどなど。トスカーナ愛あふるる私でも、お高くても一番好きなのはサン・ダニエーレの生ハム・・・それはやはり、生ハム祭りに行った大興奮の経験があるからかもしれません。
イタリア最高級生ハムの生産地 サン・ダニエーレ「生ハム祭り」
そして、DOPやIGPでなかったとしても、まさに「ご当地サルーミ」も多く。上記のラルドは各地でも作られていますが、圧倒的に有名なのはDOPを持つアオスタのアルナッドと、IGPを持つトスカーナのコロンナータ。
生ハムもラルドもそうですが、産地に行って食べると美味しさが爆増しますね(笑)。
トスカーナのサルーミは、このように生ハム、ラルド、そして他に「ソプラッサータ」「フィノッキオ―ナ」があります。ソプラッサータは、豚の捨てるような部位=頭、舌、しっぽ、軟骨などで作った食感の面白い半生タイプ。うちのダンナの大好物。そしてフィノッキオ―ナは、フェンネルシードが入った脂肪分多めのものなのですが、こちらはドライタイプと、半生の「ズブリチョローナ(=ぽろぽろ崩れる)」があるのですが・・・
どのサルーミが好きですか?と聞かれたら、私は迷いながらも、「・・・ズ、ズブリチョロ―ナ!」と答えるでしょう。ドライのでなく、ズブリチョロ―ナ、です。しかも、先日通訳で行ったこちらで買って帰ったチンタ豚のズブリチョロ―ナは最高!!ランチでパンが少し余ったから、とズブリチョロ―ナをひと切れのせて食べたのですが・・・つい、赤ワインに手が伸びました。ワインがめちゃめちゃすすんでしまうという意味でも、かなりヤバいサルーミです。
さて、みなさんはどのサルーミが好きですか!?
【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
いずれも読み放題に入っています!