フィレンツェから比較的簡単に行ける田舎、小さな村、そしてワイン好きに人気があるキアンティ。先日はリピーターのお客様と、バスだけでキアンティの2つの生産者訪問と村を2つ巡ってきました!
フィレンツェ滞在中のワンディトリップにぴったりなキアンティ大満喫のこのプラン、タイムスケジュールはこんな感じです。
8時:フィレンツェ駅集合
8時30分:バス乗車
9時15分:パスタ工房に到着、ミュージアム&製造見学
11時15分:バス乗車
11時45分:グレーヴェ・イン・キアンティにて買物の下見、ランチ
13時すぎ:モンテフィオラッレに向けてプチトレッキング
13時45分:モンテフィオラッレ散策
14時30分:ワイナリー見学&テイスティング
16時15分:グレーヴェ・イン・キアンティへ向けてプチトレッキング
16時30分:グレーヴェ・イン・キアンティ散策&買物
18時15分:バス乗車
19時すぎ:フィレンツェ到着
パスタ工房では、実はかつて日本に留学したことのあるマッダレーナがやや興奮気味にお迎えしてくれました。ご挨拶の後、さっそく「パスタについて知っていることって何ですか?」の問いかけから、ツアーがスタート。材料は? 乾燥パスタと生パスタとの違いは? 小麦の種類は? 精製の種類は・・・? と、材料の小麦から深い話が始まります。
そんなを話している中で、お客様が「それお米も同じです!」と何度もお米と小麦(パスタ)の共通点を指摘して下さり、ほんまやーー!と皆で大盛り上がり。マッダレーナは一方的に説明するだけでなく、クイズ形式やデモンストレーション、触ってもらったり、こねてもらったり、体験を取り交えながら進めてくれるので、ぐいぐいと話にひきこまれます。
昔のパスタ製造機器が置かれたミュージアムスペースから、今度は実際に製品を作っている工房スペースへ。
昔ながらの機械を使い、丁寧に作られているパスタ。そして最大の肝である乾燥も、実際に乾燥庫を見せてもらい、細かな説明をしてくれます。ロングパスタはカットされた後、ショートパスタはそのまま包装スペースに運ばれ、最後は手作業でラベルが貼られていきます。ラベルには英語とイタリア語でぎっちりと細かい説明が。原料、製法をしっかりと伝えたい、というこの工房のポリシーが感じられます。
通常1時間ほどの見学ツアーですが、話が盛り上がって1時間半を超えていましたが、次のパスの時間にちょうどよかったので結果オーライ!
お土産をもらった後、創業者から3代目までの写真の前で、記念撮影!
そして再びバスに乗り、今度はキアンティの中心の村、グレーヴェ・イン・キアンティへ。ここではフィレンツェに向かうバスに乗る前に買い物をするため、その下見とランチが目的です。
ランチはここで!
ここは注文した後、呼ばれたらセルフでお料理や飲み物を運ぶシステム。その分、写真のタルタルが9ユーロ(2023年9月現在)でした~このインフレの中、信じられない!! 最後は以前にライブにも出演してくれたオーナー・パオロさんも出てきて、いつもの弾丸トーク(苦笑)。これもイタリア旅行の醍醐味ですね。
健脚派のお2人は、ここから丘の上の村・モンテフィオラッレまでプチトレッキングを選ばれました(グレーヴェ⇆モンテフィオラッレ間のタクシーはまず受けてもらえないか、受けてもらってもかなりの高額です)。曇りだったことが幸いし、気持ち良い風を浴びながら、そしてオリーブ畑を両脇に見ながら、おしゃべりをしながらだと30分はあっという間でした。
そしてお客様の念願だった「イタリアの最も美しい村」の1つ、モンテフィオラッレに到着しました。くるりと路地を1周するだけの小さな小さな集落ですが、絵になる場所があちらこちらにあり、何度来ても写真を撮ってしまいます。そのうちの1つがたくさんの植木鉢と緑のカーテンが素敵なこのお宅。ここではこの猫を見ることが多いので、飼い猫なのかもしれません。
そして路地から更に路地に入りアーチを抜けると、ぱっと視界が広がり、ブドウ畑が・・・その先にあるのがもう1つの生産者訪問の場所であるワイナリー。
「この風景が見たかったんですよ!」と、ご主人はカメラを向けます。
少し早目に着いたので写真撮影をしているとポツポツと雨が・・・タイムリーにワイナリー見学と屋根のある場所でのテイスティングが始まったので、雨に降られることもなくとてもラッキーでした。
テイスティングはキアンティ・クラッシコにリセルヴァ、IGT、ヴィンサントの4本。ヴィンサントにはお手製のブドウ入りビスコッティがついていて、これがとっても美味しい・・・我が家はここのヴィンサントの大ファンなので、6月に買ったのが終わったこともあり、また1本購入して帰りました。お客様もしっかり。無料持ち込み最大の6本ご購入!
帰りは下りなので15分ほどでグレーヴェに戻り、先ほど目を付けた品々、目をつけてなかったけど素敵だった品々をお買い物。私も購買意欲を押さえるのに苦労するほど、食材店はじめ、オリーブの木の製品、陶器、布製品、革製品などなど、グレーヴェは可愛い雑貨店が多いので、自転車が趣味のご主人自信と義息子さんのため、キアンティ・クラッシコのトレードマーク黒鶏のサイクリングジャージをご購入!まさにここでないと買えない一品ですね。
こうして全ミッションを達成した後は、1時間ほどのんびりバスの旅。直通なので安心、フィレンツェのバスターミナルに着く前、お客様の宿に一番近い所で下りることもできました。
フィレンツェ滞在中にちょっと田舎へ、そしてイタリアならではのパスタ・ワインの生産者さんも訪問できる充実のバスツアー、みなさんもいかがでしょうか?
ちなみにモンテフィオラッレの村とワイナリーについては、下記の拙書「イタリアの美しい村を歩く」にも紹介しています。
愛すべき、美しい30の村
飾らない、ありのままのイタリアへ!人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。
本の詳細はこちら
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」
いずれも読み放題に入っています!