ルッカから西へ20キロの丘の上にある、小さな村・モンテカルロ。ここは、1800年代後半にいち早くフランス種を取り入れたワイン作りを始めた、ルッカ県屈指のワインの産地~いわゆる「スーパータスカン」の走り!?在来種と国際品種をブレンドした、モンテカルロDOCのワインでも有名です。小さな生産者がほとんどですが、このモンテカルロのワインを牽引する中規模のワイナリーでは、見学&テイスティングプログラム、そしてワインリゾートとして宿泊と食事のサービスを行っています。ワインはモンテカルロDOCの白・赤を始め、トスカーナではあまりないスプマンテなど、そのラインナップは10以上!
見学はまず、1階にあるエノテカに集合。ワイナリーの概要を聞いた後、外へ出て畑の見学、そして階下にて製造工程の見学に入ります。大きなタンクに入ったモスト(ブドウの搾り汁)は全てコンピューター管理されていますが、手での作業、そして作業員2人と製造責任者の日々のテイスティングによってチェックされながら、ワイン造りが進んでゆきます。
タンクの部屋から木製樽の部屋へ移る前は、創業当時からのヴィンテージワインが並ぶ保管庫へ。
オーナーは数回変わり、2008年から現在のオーナーとなりましたが、創業当時からの伝統を守り続けているのがよく分かります。伝統と革新、と言う言葉はイタリアでも良く聞きますが、新しい若きオーナーも、伝統農法からオーガニックへの転換、スプマンテの製造、そして2018年からは宿泊施設とレストランもオープンと、進化を続けている最中です。
醸造室を抜けると、こんな明るいスペースも。こちらでは、ワインに関わらず、あらゆる種類の会議やコンベンションを開催しているそうです。開催により参加者はもちろん、ワイナリーの名前が表に出ることがプロモーションとなり、世の中に少しでも知ってもらえるように、と。そしてイタリア最大の漫画・コスプレの祭典「ルッカ・コミックス」に参加するアーティストの個展を開いたりも・・・それらの作品が、今もワイナリーやレストランに残っているのも楽しいです。
レストランと宿泊施設は別棟、上から見るとブドウの葉がデザインされた半球体のような建物で、中も外も建築雑誌に出てきそうなほど。レストランの内装でも、いたるところにブドウの葉のモチーフが見られます。ワイナリー見学と組み合わせてのプランもありますが、単にレストランとして利用することも可能。ソムリエさんもいるので、お料理と合うワインも提案してもらえます。
テラスにはソファーが配してあり、アペリティーボや食後くつろぐのに最適。四隅にはガラス張りの個室があり、なんとも贅沢な空間となっています。昨年オープンしたばかりですが、すでに結婚式パーティなどのリクエストもきている、というのも納得です。
レストラン下には、これまた上品で広々、落ち着いた客室4室あります。併設のSPAやプールは、宿泊者は無料で利用できます。周りはブドウ畑とオリーブ畑、リラックスした滞在が楽しめますよ。
ブドウ畑の向こうには、モンテカルロの町が。城壁が残る中世の町です。ワイナリー見学や宿泊の前後に、ぜひ寄ってみて下さいね。
また、2019年12月からは、日本でもこちらのワインを輸入販売するお店がオープン予定。このお店のサイトなどに掲載する記事や写真撮影のための、取材代行&記事作成をさせて頂きました。お店の詳細が分かりましたら、またお知らせしますね!
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
【ルッカまたはモンテカティー二テルメ発、日本語通訳付き・半日ワイナリーツアー】
9時半頃:ルッカまたはモンテカティー二テルメ駅集合→タクシーでワイナリーへ→10時頃:ワイナリー到着、ワイナリーツアー&テイスティング付きライトランチ(チーズやハムなど)→タクシーでルッカまたはモンテカティー二テルメ駅へ。最低2名より、2名参加の場合の1名料金は100ユーロ。フルコースランチや2名以上の参加、最寄り駅からタクシーでなくフィレンツェなどからハイヤーで他の村などを周る、などのアレンジありの場合、お問合せ下さい。
一緒に組み合わせやすい場所は、ルッカの他、モンテカティー二テルメ&アルト、コッローディ、ヴィンチ、サンミニアートなど。
【宿泊】
ダブルルーム1泊90ユーロ~250ユーロ、客室やシーズンによって変わります。
【AMAZON KINDLEより、5冊の電子書籍を発行】
「フィレンツェから日帰りで行ける!トスカーナの小さな村10選」
「トスカーナのおうちごはん春夏編20レシピ」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(モノクロ版)」
「コロナ・ロックダウン緩和直後のイタリア・フィレンツェ記録写真集(カラー版)」
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