ビーントゥバー・チョコレートの新ブランド・Angiolini アンジョリーニ

「ビーントゥバー」という言葉を知っていますか?直訳すると豆からバーへ、チョコレート業界でカカオ豆から製品までの行程を一貫して行う生産者のことを指します。イタリアでも数社しかないこの貴重なチョコレート工房が、2018年11月にピサ県のポンテデーラに誕生しました。誕生したのは近年ですが、職人のジョヴァンニは14才からパティスリー業界へ、1990年~チョコレート職人としてのキャリアを積み、自身のブランドを立ち上げる前までは、世界有数のビーントゥバーブランドの生産責任者。そう、イタリアで数人しかいない、ビーントゥバーチョコ職人のベテラン中のベテランなのです。ブランドの立ち上げは、息子のアレックスの提案から。そんなストーリーは、日本でアンジョリーニチョコを販売するBellissimoさんのサイトでどうぞ。

ショップの場所は、ポンテデーラ駅から徒歩12分。メインストリートを東にまっすぐ行き、東端の小さな広場マリティーリ・デッラ・リベルタ広場の一角にあります。知らずに行くと、まさに通り過ぎてしまいそうなほど控え目な店構えですが、ここにジョヴァンニの世界がギュっと詰まっています。

入って左側はショーケース。手前には宝石のように美しい粒チョコがズラリ!その組み合わせに悩んでしまいますが、6粒~専用の箱に入れて購入できます。私はこの日、8粒9.5ユーロの箱を購入しましたが、ビーントゥバーの生産行程を聞けば聞くほど、この価格がいかに良心価格なのか、そしてその美味しさに感動してしまいました。

普段は郊外の工房にいるジョヴァンニですが、取材だったのでなんとショップに来ていただけました(感涙)。これが、カカオの豆。ここでは生産国の信頼ある農学者と生産組合と提携し、サンプルを取り寄せてジョヴァンニがセレクト。カカオは世界にたった3種類しかないのですが、その90%が栽培しやすいフォラステロ種。しかしここのチョコレートは、風味が抜群の世界一希少なクリオロ種と、クリオロとフォラステロの交配種であるトリニタリオ種のみを輸入。しかし単に品種だけでなく、どのエリア・区画で栽培されたによってカカオの香り・味も違う・・・「チョコレートは単なるチョコレートを思われがちだけど、ワインと同じくらい深くて広い世界なんです」だそうで、サンプルも生産地の場所を分けて送られてくるそうです。現地では収穫・乾燥までを行い、ジョヴァンニの工房では焙煎から製品行いますが、全て、ジョヴァンニ1人の手で行われています。

包装された商品も多々ありますが、直営店に来られたら断然粒チョコか量り売りの板チョコをおススメします!もちろん定番化した商品もありますが、ここはマーケティングリサーチの場も兼ねているため、ジョヴァンニのクリエイティブな作品が味わえるのです。私がこの日に買ったのうちの1つは、上の写真一番左のベリー系のものですが、これがめちゃくちゃ美味しかったそうで(息子たち談、私は食べられませんでした・号泣)。テイストは、スタンダードなナッツ系から、桃やベリーなどフルーツ系、コショウや塩キャラメル、割賦チーノなど、もう選ぶのが悩ましいくらい。現在、箱チョコになっているヴィンサント・リモンチェッロ・ノービレワインのプラリネもここからデビューしたのもかも・・・これらの組み合わせは素材を厳選するのはもちろんのこと、それを包むチョコレートのカカオブレンドも1つ1つ違うそうです。

こちらは奥にある量り売りの板チョコたち。こちらもナッツ系、ベリー系など、組み合わせあ多彩で迷ってしまいますが、好きなものを好きなだけ買えるのが嬉しいですね。そして直営店だけのお楽しみは、ジェラート!フレーバーは、クリオロ種のダークチョコ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ビターオレンジ、ミックスベリー、ミルクなど。そしてチョコレート職人である前に菓子職人でもあるジョヴァンニさんだけあって、プチスイーツも販売。これは次回にリベンジしなくては・・・

お土産にはもちろん、板チョコや箱入りのものを。直営店まで来られない方も、フィレンツェではドゥオモ至近のPegna、サンタ・マリア・ノヴェッラ近くのDolce Forte、ローマ門近くのEnoteca Gambi でも取り扱いがあります。そして、フィレンツェの名店エノテカ・ピンキオーリなど、有名レストランのシェフにも認められた品質と味。日本では、下記のオンラインショップで販売中ですので、イタリアに来られない方はぜひここからご賞味ください!

Bellissimo チョコレート特集ページ

現地に来られる場合は、フィレンツェ⇔ピサの移動時に寄るもよし、同じポンテデーラにあるピアッジョ博物館と組み合わせたり

ピサ近郊・ポンテデーラ「PIAGGIO博物館」で、ヴェスパとアぺに恋をする💛

ピサ、あるいはポンテデーラからバスに乗って、ヴィコピサーノ、

ピサの宝石・ヴィコピサーノ、ブルネッレスキの要塞を構える小さな村

ブーティなどの小さな村と合わせても。ピサ近郊は私自身それほど回れていませんが、お宝ザクザクのマイナーゾーンで今後もいろいろリサーチしますので、どうぞお楽しみに!

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

Angiolini – Il sublime del Cacao
Piazza Martiri della Libertà, 14  Pontedera
Tel : +39-340-3378640

火~日・10:00-13:00&16:00-20:00、月曜定休

【行き方】
フィレンツェより直通電車で45分、ピサ中央駅から直通電車で20分、Pontedera-Cascina.T 駅下車。電車の乗り方などについては、こちらを参照ください。Pontedera-Cascina.T 駅から、ピアッジョ博物館からも徒歩12分です。

 

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