フィレンツェ県北部の小さな村・スカルぺリアは、プロローコ=地域プロモーション協会が活発に活動している村でもあります。
毎月にように大小いろんなイベントが行われていますが、ライブを行った時に聞いたこのイベントが興味深く・・・行きたいなぁ~と思っていたら「クミコは一回おいでよね」と地域プロモーション協会から招待していただき、せっかくなので日本人友も誘って行くことができたのです!
まずは協会のスタッフから、簡単なヴィカーリ宮殿の説明があり、中に入っていきます。メインは期間限定展示である愛好家の変わったナイフコレクション。そう、スカルぺリアは職人さんが作るナイフではイタリア有数の村、村の伝統工芸でもあるのです。
動物モチーフのもの、企業コラボのガジェット、パリの万博やフィレンツェとコラボしたもの・・・とても精巧かつ面白くて、ついついショーケースの中を凝視してしまいます。
もちろん、宮殿内の各部屋も見学できます。上の写真はヴィカーリが執事を行っていたヴィカーリの間。ほんの30年前まで、ヴィカーリ宮殿はスカルぺリアの市役所であり、ヴィカーリの間は市長室でもありました。現在は宮殿全体がミュージアムになっていますが、婚姻式はこの間を使用して行われます。
そしてカーテンの間にある中央の階段は通常は閉まっているのですが、この日は特別!そう、このイベントのフィナーレであるアぺリティーヴォ(食前酒)が宮殿外壁上の通路で行われるからです。イベントは2回、18時45分~と19時45分~の回があり、私たちは1回目。日の入りが早まってきたとのことで18時30分開始になったのですが、まさにドンピシャのタイミングで美しい夕日が迎えてくれたのでした。
例年なら、屋根に軽食がずらりと並ぶのですが、コロナ禍のためにナッツとスキアッチャータの入った袋が各自に配られ、プロセッコか赤ワインのグラスを持って外で絶景を楽しみながら乾杯!いやぁぁ最高です。イタリア長期在住者の私たち4人でも感動し、「これは毎年恒例やね★」というほどなので、日本から来ていただいたら、もう感涙しちゃうかもしれません。
十分に夕暮れを楽しんだ後は、オレンジに照らされたヴィカーリ宮殿ホールも堪能。ここに暮らしてた600年前からのヴィカーリたちも、こんな風にして夕日を見ながら杯を傾けていたのでしょうか・・・妄想にふけります。
このイベントは例年、6月後半~9月前半の3か月間で約2週間おきに開催されます。コロナの影響がなくとも人数限定で予約必須ですので、来年以降に絶対来たい!と考えてらっしゃる方は、下記の地域プロモーション協会のサイトをチェック!またはこちらまでご連絡くださいませ。
ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報
スカルペリア観光協会(Pro Loco Scarperia)
【行き方】
フィレンツェのバスターミナルより、BUSITALIA社のバス302番で直通約1時間。時刻表はこちら、バスの乗り方など詳細はこちらを参照ください。比較的本数もある路線なので、ふらりと出かけるのにぴったりの村ですよ。ちなみに、近年隣のサン・ピエーㇿと統合したので、市の名前はスカルペリア・エ・サン・ピエロ市、となります。
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