フィレンツェ県のレッジェッロ市は日本ではなじみの薄い地名だと思いますが、有名高級アウトレットモール THE MALL があることで有名です。もう2つ言うと、トスカーナの中でも特にオリーブオイルの産地として、近年ではその修復や経営の行方が注目されるオリエンタルな城・サンメッザーノ城があることでも名が知られています。さて、そんなレッジェッロ市の市街から少し離れたカーシャという地区にあるのが、今回ご紹介するお店・マザッチョ。地元では有名なシーフード店で、私たちはダンナ同僚複数から勧められて行ってきたわけですが・・・
さすが有名店、地元民でほぼ満席。春~秋にかけては、店がある広場にたくさん席が出るようですが、とにかく予約がベターです。
テーブルは落ち着いたベージュをベースとしたコーディネイト。しっかりオリーブオイルもチェックすると、もちろん地元産でオーガニック!すぐにパンで味見しましたが、適度なピリッとした辛みが最高でした。メニューはやはり魚系が8割で2割が肉系、前菜からメインまで、ベーシックなものから他ではあまり見ないようなものまで幅広く、選ぶのに悩んでしまいます。そんな中、選んだのがこちら。
しょっぱなから、目が点になるようなボリュームの「温かい海の幸の前菜」。ボンゴレ、ムール貝、海老、シャコ、イカ、アンコウなどを白ワインで煮込んだものですが、このスープがまた美味しくて、パンを食べ過ぎてしまうという危険な罠にすでにハマってしまいます。もう1つの前菜は、マグロのタルタルでしたが、こちらも量・味とともに最高。塩コショウの味付けはしてあるので、あとはレッジェッロのオイルをかけるだけで、極上の一皿になりました。
そしてパスタはシエナ特産のピチなんですが、カニのクリームソースという初めての組み合わせ!(通常はアリオーネというニンニクのきいたトマトソース、チーズ&こしょう、ラグー)ピチは結構もっちりが多いのですが、ここのはすごくアルデンテでした。そしてソースはカニの旨味が出まくっていて、パンがいくらあっても足りないほど。カニの身も入ってるので、ホント日本のカニスプーンが欲しかったです(笑)見た目そうでもなさそうですが、お皿が深くてこれも結構な量!
メインはリヴォルノ名物の魚介のトマトソース煮込み・カッチュッコ、そしてイカ&エビのフライ。付け合わせはスティックではない、チップスのポテトフライ。もう全てのメニューがきっとそうなんでしょうが、ボリュームがすごい。特にこのカッチュッコは半端なくデカい。ボートのような横長のお皿で出てきたので、その量と掛け合わせて「船盛カッチュッコ」と命名したくらいです。エビ・イカ・貝類だけでなく、白身のお魚もゴロゴロ入っていて、これもまたパンお食べ地獄にハマってしまう危険なメニュー(苦笑)。フライもどれも美味しかったです。
気になるお会計は、水2本、白ワイン250ml、前菜×2、パスタ×1、メイン×2、付け合わせ×2、デザート×3、カッフェ×2で105ユーロ。お腹がぱんっぱんで苦しいくらいだったことを考えると全く高くないと思います。そしてスタッフもきびきびしていて、シェアするお皿もしっかり持ってきてくれる&替えてくれるので、シェアすることを前提にオーダー数は少なく・・・が、次回の課題です(笑)。
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基本情報
Ristorante Pizzeria Masaccio
Piazza San Pietro a Cascia 13, 50066 Reggello
Tel : +39 – 055- 8667407
【行き方】
最寄り駅のフィッリ―ネ・ヴァルダルノはフィレンツェから直通電車で25分~45分、そこからBusitalia社のバス353番で約10分、カシャーノ下車、すぐ。電車についてはこちら、バスについてはこちらをご覧ください。