トスカーナ郷土料理と言わて1番に思いつくのが、この リボッリータ ではないでしょうか? 昔から農民が余った野菜、硬くなったパンを利用して作る豆の入ったミネストローネで、名前の ribollita は “もう一度煮た” と言う意味。そう、繰り返し煮込んだり、温めなおすと、うまみが増してますます美味しくなる一品なのです。各家庭やトラットリアなどでもスープっぽいものからしっかり煮込みに近いものまでいろいろ。ばーちゃんのを食べてから病みつきになり、外食なんかでも思わず注文してしまうほどの大好きになり、我が家の冬の超定番メニューとなっています。フィレンツェの観光客向け、又はおっしゃれ~なレストランでは見かけませんので、トスカーナ料理専門のトラットリア・オステリアでチェックしてみて下さいね。
主役は硬くなったパンで、それも 塩の入っていないトスカーナパン 。何昔はまだ塩が高価で、貧しい農民の多いトスカーナでは塩を入れなくなったそうなのです。パンが硬くなっても、リボッリータを始めとして パンツァネッラ や パッパ・アル・ポモドーロ など、それを無駄なく再利用した料理が多いのがトスカーナ料理の特色です。もう1つのトスカーナ料理の定番食材が、豆。 豆食いのトスカーナ人 と言われるほど、ウッチェッレッタや 豆のミネストローネ など、豆を使った郷土料理も多いです。そしてもう1つの主役食材は、カーヴォロ・ネーロ=黒キャベツ 。トスカーナの代表的な冬の野菜で、リボッリータの他、クロスティーニや豚肉との煮込み、パスタに絡めても美味しいですよ。
レシピは私の料理の師匠・ジャンカルロのレシピを元に、他で食べたものも参考にしながら私のレシピとして定着したものです。10年近く作り続けて、や~っと 「私のリボッリータ」が完成 しました!
材料
◎固いパン(できれば無塩のトスカーナパン)・10切れ程度 ◎玉ねぎ・1個 ◎セロリ・2本 ◎じゃがいも・2個 ◎人参・2本 ◎黒キャベツ・10枚程度 ◎ビエートラまたはキャベツ・10枚程度 ◎カンネッリーノ豆乾燥(白いんげん豆)・100g ◎トマト缶・1つ ◎にんにく・2かけ ◎塩、ぺペロンチーノ、オリーブオイル・適量
※余った野菜、何でもOK!私はブロッコリーの芯や半端に残ったネギなども入れます。
作り方
1. 乾燥豆使用であれば、料理する前々日に豆を水に浸し1晩置く。翌日塩水で煮て、更に1晩冷蔵庫で寝かせる。
2. 大きい鍋にオリーブオイルを多めに入れ、つめの大きさくらいにオドーリ(玉ねぎ、セロリ、人参)を切ったものを炒める。
3. 好みでぺペロンチーノを入れ、トマト缶を投入、20分ほど煮込む。
4. 黒キャベツ、ビエートラ(またはキャベツ)の葉をざく切りにしたものと、お湯約1リットルを3.に入れ、塩で味付けし弱火で約30分煮込む。
5. さいの目切りにしたじゃがいもと、豆は半分クリーム状(フォークでつぶしてもよし、裏ごししてもよし、私はPASSATUTTOを使用しました)・半分はそのままで4.の中に投入し、更に30分ほど煮込む。
6. レンジ容器(できればcocio=瀬戸物)に5.をお玉3~4杯入れ、その上にパンを敷き、また5.を入れ、なくなるまで繰り返す。
7. 別に作っておいた野菜ブロード(玉ねぎ、セロリ、人参でとった出汁)をヒタヒタになるまで入れる
8. 6.の上にスライスしたにんにくとオリーブオイルをたっぷり入れ、200度のレンジに入れる。
9. 上のにんにくがきつね色になったら取り出し、パンを砕きながら一混ぜし、パンがほぐれるまで更にレンジで煮込む。
※時間がない時は6.の後にある程度砕いた固いパンを鍋に入れ、煮ながらパンをつぶしてもOK。
これで出来上がりですが、1晩寝かせて翌日レンジで温めてからだと絶品!最近私は昼間に上記の※の方法で作り、食べる前に水を追加して温めなおしています(まさに2回煮ることに!)新オリーブオイルをかけて食べると、まさに格別です!
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