「カスティリオーネ・ドルチャ」、オルチャ渓谷を見下ろす要塞の村

南トスカーナの世界遺産・オルチャ渓谷を構成する5市のうちの1つ、カスティリオーネ・ドルチャ(ほかの4市は、ピエンツァモンタルチーノサン・クイーリコ・ドルチャラディコーファニ)。これまで分離集落であるばーちゃん村ことヴィーヴォ・ドルチャや、要塞のあるロッカ・ドルチャカンピリア・ドルチャを紹介してきましたが、いつも脇を通るだけで、当たり前すぎて、それらを包括するカスティリオーネをまだ紹介していませんでした💦 随分前に行った記憶はあるのですが、ゆっくり散策したのは私も初めてです。

ばーちゃん村つまり南から来ると、まず見えてくるのがこの要塞。もう何年もこんな風にクレーンが設置され、修復はしているようですが、どんな風に修復するのか?いつ完成するのかは全く不明。もし修復するのだとしたら、すぐ隣にある分離集落のロッカの要塞よりも大きくなりそうです。

アルドブランデスキの要塞、という名前の通り、要塞は10世紀以降にトスカーナで最も強い権力を誇っていた、サンタ・フィオーラのアルドブランデスキ家によって建設されました。その後、1200年代にはオルチャ渓谷、ひいてはシエナ~グロッセートの広い範囲にわたって、アルドブランデスキ家、シエナのサリムベーニ家、アミアータ山の修道士たちの間で抗争が絶えませんでしたが、最終的にはシエナの手に。そこから要塞は放置され、また、近年の世界大戦よって現在の形にまで破壊されます。ちなみにロッカの要塞は、ロッカの村からだと徒歩で坂道を歩きますが、カスティリオーネの旧市街からなら平地ですぐに行けます。ロッカのB&Bに宿泊される方は、料理教室とロッカ見学&カスティリオーネの旧市街散策もセットで楽しんでいただけますよ。

道の反対側の駐車場に車を停め、いざ旧市街へ。旧市街の下側に南北に延びるのが、メインストリートのボルゴ・ヴィットーリオ・エマヌエーレ通り。ここに個人商店が並び、住民の日々の営みが見られます。ケーキ屋さん・スケッジはケーキも美味しいですが、ジェラートもあって散策のお供に最適です!

その先を少し行くと、右側の路地から見えるのが、聖ステファノとデーニャ教会(TOP写真)。元々デーニャ教会があった場所に建てられた16世紀の教会です。角にある幅ひろい柱、また当時のシエナ・ルネサンス様式の扉が印象的。中にはいくつかのフレスコ画が残っていますが、シモーネ・マルティーニ、ピエトロ・ロレンツェッティ、ヴェッキエッタなどの重要な板絵は、現在はシエナの市立博物館に展示されています。

教会からもと来た道を戻り、更に先を左側に上っていくと、カスティリオーネの中心的な広場=イル・ヴェッキエッタ広場に着きます。イル・ヴェッキエッタはこの村出身のルネサンス期のシエナ派の画家、ロレンツォ・ディ・ピエトロのあだ名で、中心には丸い井戸が~なんと1618年のトラバーチン製のオリジナルです。そして時計のあるかつての市役所、レンガと石で幾何学模様になった地面が印象的な広場です。取り囲む石造りの民家もとっても可愛いですよ。

動画も撮ってみました。

そこから更に上に向かうと、小さな門、その名も「上の門」。探してみましたが、下(東側)は城壁がほとんど残ってないので、きっとないのだと思います。ここを出ると、前方に小さくですがモンタルチーノが見えます。

しかし、旧市街から要塞へはどうやっていくのかな?と探してみたものの、崩壊した壁までは行けるのですが、中の様子までは行くことができませんでした。早く修復して、かつての姿が見られるといいな~。

ここまで上ってくると、オルチャの景色もかなり下に、そしてばーちゃん村が中腹にあるアミアータ山が正面に見えます。

旧市街を去る前に、東側の開けたテラスで動画と写真を。ロックダウンもあり半年ぶり以上のオルチャ渓谷でしたが、やっぱりいつ来ても、何回来ても、飽きることはありません。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

Pro Loco Castiglione d’Orcia(観光協会FBページ)

【行き方】
シエナ⇔アッバディア・サン・サルヴァトーレ間の54A番のバス、モンタルチーノ⇔ピアンカスタニャイオ間のB20番のバス、アルチドッソ⇔サン・クイーリコ・ドルチャ間の52A番のバス、が通っていますが、本数も少なく不便な時間帯が多いので、他の見どころと一緒にハイヤーで一緒に周ることをおすすめします。フィレンツェから、またはオルチャ渓谷現地のハイヤー手配、コーディネイトなど、どうぞお問い合わせくださいね。

お問合せ&お申し込みは、こちら

バス54A番の時刻表や路線図はこちら
バスB20番の時刻表や路線図はこちら
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バス(市バス&長距離バス)を乗りこなそう!

ハイヤーでフィレンツェから、またはその他の場所から、ご希望に応じてピエンツァなど他の村を含めた オルチャ渓谷 周遊も可能 です。ハイヤーについては、こちらをご覧ください。見所をうまく組み合わせた、ハイヤープランもあります。モンティッキエッロ地域社会協同組合が運営するE-BIKE(電動アシスト付き自転車)ツアーもおススメです!

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人口や景観など、「イタリアの最も美しい村」協会が設けた厳しい基準を満たした村だけが加盟を認められる「イタリアの最も美しい村」。その中から、イタリア在住20年以上、トスカーナ州の田舎町に暮らす著者が、“忘れられない”30の村をセレクト。古きよきものが息づく小さな村の魅力を、旅先での出会いやエピソードをちりばめながら綴る。

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